[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2016/12/05
抄訳記事公開日:
2017/01/23

スマート・データ‐気候保護への貢献を期待

Intelligente Daten - wie wirkt der Klimaschutz?

本文:

連邦教育研究省(BMBF)は、温室効果ガス計測ネットワークICOS関する権限を連邦交通・デジタルインフラストラクチャー省(BMVI)に移譲することになり、これに関して概略下記のような報道発表を行った。

有効な気候研究にはより多くのデータと、陸上のみならず世界中の海洋に最新の計測ステーションを配置することが必要である。このためバイエルン州においてBMBFミュラー政務次官とドブリントBMVI大臣が欧州の共同研究インフラIntegrated Carbon Observation System(ICOS、統合的炭素循環観測システム)にゴーサインを出した。これに関連してドイツ連邦気象庁のガルトウ新観測ステーション(ダンネンベルク)を始動させた。ガルトウは全欧州における数多くのICOS計測設備の拠点の一つとなり、重要な温室効果ガスの排出に関するデータを長期的にもたらすことが期待されている。

ミュラー政務次官談:「研究・モニタリングネットワークであるICOSへの投資によって、グローバルな気候政策のための政治的シグナルを出した。これらの調査で得られたデータは排出削減措置を評価するための重要な基盤となり、ICOSはパリ協定の目標に大きく貢献することになる」。

BMBFは過去5年間に、大気の観測所として4つの計測タワー、15のエコシステム計測ステーション、3つの観測航路整備に1,600万ユーロを拠出、ドイツが負担する分の投資を実施した。

環境が整ったことでデータを長期的に収集できることは非常に重要なことである。ドイツにおけるICOSの20年間の運営については、BMVIが所管し、観測ネットワークの更なる展開のために資金を供給する。

ICOSは欧州全土に分散する研究ネットワークであり、欧州大陸全体およびその周辺部に配置される3つの計測プログラムを擁している。これまで15か国が参加している。ICOSステーションは当面20年間にわたって継続的に大気、海洋、生態系の温室効果ガス循環の様子を監視し、収集されたデータはすべての関心のある利用者が利用できることが前提となっている。。計測によって、石炭、石油、ガスの燃焼によって大気中の二酸化炭素がどれくらい発生し、そして自然に発生したのはどれくらいかを明らかにすることができる。これらの結果はドイツおよび欧州において進行中の排出削減措置のモニタリングに役立つことになる。

[DW編集局]