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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2016/12/02
- 抄訳記事公開日:
- 2017/01/24
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医療応用分野における非放射線技術への移行
Transitioning to Non-radioactive Technologies in Medical Applications
- 本文:
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2016年12月2日付のホワイトハウスによる標記発表によれば、省庁間ワーキング・グループが医療応用分野における高活性放射線源の代替手段について連邦政府各省庁に提言している。概要は以下のとおりである。
省庁間ワーキング・グループは、高線量放射線源の調達、使用、ファンディング、運用、認証、使用許可等に関与する連邦省庁の代表で構成される。ワーキング・グループは既存の政策、実態、取り組み、外部関係者の意見を調査検討し、代替手段としての非放射線技術へ移行するための(連邦政府に対する)提言をまとめた。提言は連邦政府の施策として実行可能な4つのカテゴリー(①調達と助成、②省庁の優先課題、③教育と援助、④研究開発)を網羅している。
ワーキング・グループはまた連邦政府に次の事項について実施するよう提言している。
・連邦政府によるファンディング対象のプログラムや施設での代替技術の採用を促進するため、自発的インセンティブ、専用のファンディング、共同の取り組み、転換促進を奨励すること
・放射性デバイスの管理と代替の非放射線技術への移行に必要な持続可能なシステムを開発する場合の製造業者や流通業者その他の役割を認識し、そのような移行にすべての主要な関係者を関与させること
・複数技術間のコスト比較を行う場合は、安全確保、処分、連邦政府が負担するその他をコスト等の、密封された高線量放射線源のライフサイクル全体に必要なコストを考慮すること
・ユーザー社会やデバイス関係者の各々の運用上・技術上のニーズを、国家安全保障上の動機とバランスさせること非放射線技術への移行は、米国のみならず放射線源を保有するすべての国にとって重要な問題である。米国においては従来のコバルト60線源から線形加速器への顕著な移行が見られる。一方ガンマ線による定位放射線治療ではコバルト60線源が依然として利用されている。経済的・財源的課題が原因で、多くの国が放射線治療の主たる線源としてコバルト60装置に依存し続けている。高線量物質に関わる安全性、セキュリティ、環境上の潜在的リスクが存在する。米国は非放射線技術への移行に先鞭をつけることで、他の先進国や発展途上国に手本を示すことができる。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]