[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立標準技術研究所(NIST)
元記事公開日:
2016/12/11
抄訳記事公開日:
2017/01/31

ポリマー系付加製造(AM)の研究開発ロードマップ

NIST Releases Roadmap for Polymer-Based Additive Manufacturing

本文:

2016年12月11日付の国立標準技術研究所(NIST)による標記に関する発表の概要は以下のとおりである。

付加製造(AM)は米国製造業者にとって最優先の技術成長領域である。3Dデジタルモデルをもとに直接積層して製造する革新的な付加製造プロセスは、高価値で複雑な個別にカスタマイズされた部品の製造において大きな潜在力を有している。企業は市場導入時間の短縮、製品品質の向上、そして、製造コストの削減ツールとしてAMを活用し始めている。金属系AM部品は既に、自動車エンジン、航空機組立部品、そして工作および製造機器などに利用されている。

このような状況を受けて、国立標準技術研究所(NIST)は、ポリマー系付加製造の開発を支援するために、「ポリマー系付加製造のための計測科学ロードマップ」(Measurement Science Roadmap for Polymer-Based Additive Manufacturing)を発表した。同ロードマップの報告書は、2016年6月9~10日にNISTで開催された「ポリマー系AMのための計測科学に関するロードマップ・ワークショップ」(Roadmap Workshop on Measurement Science for Polymer-Based Additive Manufacturing)の成果物であり、ポリマー系AMの将来的な可能性、課題、そして優先研究開発事項を明らかにしている。このワークショップは、米国国立科学財団(NSF)の土木・機械・製造革新部門とNISTの材料計測研究所(MML)の共催で、ポリマー系AMの課題とそれに関連する研究開発の必要性を特定するため、産業界、政府、国立研究所、学術界の約100名の専門家が集まり行われた。

本報告書は、ポリマー系AMにおける優先順位の高い目標と課題を特定しており、研究開発、標準化、およびその他の将来の取組みのロードマップとして活用できる。また、報告書には、ポリマー系AMの材料特性、プロセスモデリング、現場での測定、性能、その他の分野横断的な課題を取り巻く複雑さについての詳細分析が含まれている。本報告書は、公的および私的意思決定者がポリマー系AMの更なる可能性について関心を持ち、その利用の普及を促進し、ポリマー系AMを確固たる国家研究アジェンダとすべく貢献することを支援するものである。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]