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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2016/12/13
- 抄訳記事公開日:
- 2017/02/08
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国家自然科学基金委員会:科学基金が2種類の基礎研究を重点的に援助
- 本文:
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2016年12月13日付の「中国科学報」ネット版は、「国家自然科学基金委員会:科学基金(中国版科研費)は重点的に2種類の基礎研究(Scientific original breakthroughとDisruptive technology innovation)を援助する」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
12月13日、2016年度国家自然科学基金管理業務会議が北京で開かれた。今後、科学基金は重大な科学的問題に対して独創的発想に基づいた飛躍的な進歩(ブレークスル―)につながる研究と重大破壊的技術イノベーション(disruptive technology innovation)の研究という2種類の基礎研究に対して重点的に援助する。
国家自然科学基金委員会のトップである楊衛主任は、「科学基金は新たな中央財政科学技術計画の一つとして、基礎研究支援の主要なチャネルである。科学基金は、中国の科学的基盤を築き、世界科学技術強国創設の中核として位置づけられている。国家目標としても基礎研究の重要性が挙げられており、グローバルに挑戦的な基礎研究と地域産業の特徴を踏まえた基礎研究を推進することも期待されている。これら基礎研究の更なる振興を通じて、三つの並行発展(源流並行、貢献並行、総量並行)を実現させ、3つの段階を踏まえて世界科学技術強国を創設するように努力していく」と表明した。
2017年、科学基金援助管理は、重大研究計画、重大プロジェクト、重点プロジェクト等を通じて、重大な科学的問題に対して独創的発想に基づいた飛躍的な進歩(ブレークスル―)につながる研究や重大破壊的技術イノベーション(disruptive technology innovation)の研究を強化・先導することで優位性を高めながら、先端的な科学的問題に挑戦していく。
科学基金の若手人材への支援強化について、具体的な措置は以下の点が含まれる。
一、若手研究者への資金援助を強化する。
二、類似の若手人材プロジェクトへの助成政策を統一化する。
三、特殊な学術分野の人材を持続的に支援する。学術分野の交差融合研究の促進について、科学基金は中国科学院、国家電網公司(中国最大の電力配送会社)等の機関・企業との協同イノベーションを強化し、企業、社会からの基礎研究への投入を牽引することで、国家安全の需要に応じた基礎科学研究を支援し、科学センタープロジェクトを継続実施する。その他、今後の科学基金管理の重点として、科学研究プロジェクトの資金管理の規範化に関する改革措置を着実に実行することである。
国家自然科学基金委員会は設立以来30年にわたって、資金を始めとする科学基金資源の総量は顕著に増加している。援助構成の最適化、援助メカニズムの持続的な革新、法規体系の改善などを継続することで、顕著な成果を遂げ、有効的に国家イノベーション駆動型発展を支えていく。
[JST北京事務所]