[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国宇宙庁
元記事公開日:
2016/12/01
抄訳記事公開日:
2017/02/16

ESA閣僚級会議におけるジョー・ジョンソン科学担当大臣の講演

Speech from Science Minister Jo Johnson at the ESA Ministerial

本文:

英国宇宙庁の2016年12月1日付発表では、欧州宇宙機関(ESA)2016年閣僚級会議の冒頭でジョー・ジョンソン(Jo Johnson)科学担当大臣が行った演説の全文を伝えている。概要は以下のとおり。

英国は宇宙分野に関して欧州パートナー諸国と引き続き協力していく。基礎科学、イノベーション技術、そしてESAを通じた大胆な宇宙探査の実施に関して、欧州と協力していくことの価値を今後とも認識している。ESAのメンバーであることに価値を見出している。たとえば、1ポンドを投資するたびに、より広範な範囲の英国経済に10ポンドの見返りがあると見ている。英国の宇宙セクターは英国経済にとって118億ポンドを超える価値があり、全国で少なくとも3万7,000人の雇用を確保している。ESAの様々なプログラムの普及に持続的に投資していくという意思をもって今回の会議に臨んでいる。

このような英国の継続的取り組みの狙いは当然のことながら英国宇宙産業の連携や能力の強化にある。ESAの通信プログラム、地球観測プログラム、ナビゲーション・プログラムで英国が引き続きリーダーシップを発揮することが重要である。またExoMars(欧州が主導する火星探査計画)では、今後の打ち上げ成功を重視している。

さらに英国宇宙庁の2016年12月2日付報道発表(https://www.gov.uk/government/news/uk-commits-to-european-collaboration-on-science-and-exploration-satellite-technology-and-services)によると、英国宇宙庁はESAプログラムに対して今後5か年間に14億ユーロ強を措置する旨を上記閣僚級会議で発表している。

主なプログラムに対する予算額は次のとおり。
・2020年の打ち上げを目標としたExoMarsプログラムの最終フェーズに8,240万ユーロ
・通信、地球観測、ナビゲーション、経済の各セクターを支援する衛星サービスなど、英国の産業界、科学界向けの衛星技術に6億7,050万ユーロ
・大宇宙における人類の立ち位置の理解に必須な科学プログラムに3億7,640万ユーロ
・国際宇宙ステーション(ISS)プログラムおよび微小重力科学に4,100万ユーロ。さらに深宇宙探査の次なる段階に2,900万ユーロ
・革新的な宇宙気象ミッション、太陽活動の監視に2,200万ユーロ

[DW編集局]