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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立標準技術研究所(NIST)
- 元記事公開日:
- 2016/12/20
- 抄訳記事公開日:
- 2017/02/16
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電子情報を将来においても継続して有効に保つ方策を公募
NIST Asks Public to Help Future-Proof Electronic Information
- 本文:
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2016年12月20日付の国立標準技術研究所(NIST)の標記発表の概要は以下のとおりである。
NISTは情報セキュリティに対する迫りくる脅威(デジタル・システムにおいてプライバシーの保護に用いられる暗号コードを量子コンピュータが解読する可能性がある)の阻止に役立つ方策を公募する。NISTは1年以内に期限を切って世界の暗号研究者から方法や戦略の提案を求める。
公募による参加を得て、NISTはこれから数年間を情報収集と試験に充てる予定で、究極的には量子コンピュータの攻撃の影響を受けにくい新たなアルゴリズムの提案を考えている。
広く使用されている主要な公開暗号システムは、バンキングの電子データなど多種多様な情報を保護し、メッセージの暗号化に必要なキーとして2つの極めて大きな数字の組み合わせを用いている。このような数字はさらに掛け合わせるなどして、もっと大きな数字にすることで、従来のコンピュータでは容易に解読できなくなり、秘密にすることができる。ところが量子コンピュータは最初の2つの数字をすぐに見つけられるなど、暗号を解読する可能性がある。
これらの課題に対応するため、NISTの数学者であるダスティン・ムーディ氏率いるチームは、複数のポスト量子アルゴリズムの提案を検討している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]