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国・地域名:
デンマーク
元記事の言語:
英語
公開機関:
デンマーク科学技術イノベーション庁
元記事公開日:
2017/01/06
抄訳記事公開日:
2017/02/17

生物資源利用に関する研究成果の新しい調査報告書を発表

New survey shows Danish research into environmentally-friendly resources is of high international quality

本文:

デンマーク科学技術イノベーション省の2017年1月6日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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高等教育・科学省はこのほど、生物資源の利用に関するデンマーク全ての研究についての新たな調査報告書を発表した。

高等教育・科学省が実施した新しい調査によると、2014年、生物資源の利用に関する大学の研究に公共部門から13億デンマーク・クローネが投資されたことが示された。これには、食糧や飼料、エネルギーや技術を今以上に環境に配慮した方法で生産するための研究も含まれている。同じ年の民間部門による投資額は37億デンマーク・クローネであった。

調査結果はまた、OECDの平均と比較した場合、生物資源に関する研究はデンマークが優位性を持つ研究分野の一つであることも示している。最も多く研究されているのは食糧分野で、2005年から2014年にかけて生物資源の利用に関してデンマークで出版された研究出版物全体の56%を占めていた。生物資源の利用に関連した特許の数の比較では、デンマークはOECD諸国の中で2位にランクされている(一人当たり計算)。

人口増加や資源利用の増加にともない、地球の資源にかかる負担は増大していることを背景に現在、天然資源の効率的な再利用をどうビジネスで可能にするかについて関心が寄せられている。例えば、通常はごみ集積場に送られる廃棄物の暖房や車の燃料への利用や、普通ならゴミ箱行きの副産物の再利用による新製品の製造などである。

デンマークの民間部門の大部分は、生物資源を利用して事業を営み、雇用を創出し、輸出の機会を拡大していることから、こうした企業が、例えば食糧分野において生物資源の最新の研究開発を利用できるようにすることが重要としている。

今回の調査は、デンマークの研究開発にとって最良の枠組みを構築するための高等教育・科学省の取り組みにも貢献すると見込まれている。

[JSTパリ事務所]