[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
研究・イノベーション総局
元記事公開日:
2017/01/30
抄訳記事公開日:
2017/03/09

欧州委員会科学的助言メカニズムのハイレベルグループに新メンバー就任

New members appointed to High Level Group of the Commission's Scientific Advice Mechanism

本文:

研究イノベーション総局の2017年1月30日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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欧州委員会科学的助言メカニズム(SAM)のハイレベルグループが世界的な科学者2名を新たに迎えた。2001年にノーベル生理学・医学賞を受賞したフランシス・クリック研究所のポール・ナース所長が2017年3月1日付けで同グループのメンバーになる。2016年11月には、ジュリア・スリンゴ氏の退任に伴い、ウメオ大学地理・経済史学部のカリーナ・ケスキタロ教授(政治学)が加入している。

コペンハーゲン大学総長に指名され、同年2月末で同グループを去るヘンリック・ウェグナー教授の後任として、ロルフ・ディーター・ホイヤー前CERN所長が1月30日付けで委員長に就任する。また、エルビラ・フォルトゥナート教授の後任としてパール・ダイクストラ教授が副委員長に就任する。なお、フォルトゥナート教授は引き続きメンバーとして残る。

ハイレベルグループは、質が高く独立した科学的助言を適時に行うことを通じて欧州委員会をサポートしている。2016年1月29日に開催された第1回会合以降、同グループは植物保護剤中のグリホサートに関する規制評価に対して行われた科学的助言について注釈を発表(2016年6月)し、自動車からのCO2排出測定に関してグループとして最初の科学的意見を2016年11月に出した。

2017年1月30日および31日に開催されるハイレベルグループ第6回会合での議論は、欧州デジタル単一市場でのサイバーセキュリティに関する科学的意見の準備および2017年3月の導入が見込まれる「農業バイオテクノロジーの新技術」に関する注釈が中心となる。同グループはまた、「海からの食べ物」(Food from Oceans)に関する科学的意見の準備中であり、今年末までに公表予定の「農薬法の評価」(Evaluation of Pesticides Legislation)を支援する予定。

SAMは、機関の利益や政治的利益を考慮することなく、考えられる最良の科学的助言を欧州委員会が利用できるようにすることを目指している。

[JSTパリ事務所]