[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
研究・イノベーション総局
元記事公開日:
2017/02/07
抄訳記事公開日:
2017/03/27

汎欧州ベンチャーキャピタルファンド・オブ・ファンドのプロモーターを選考開始

Commission and EIF start selecting Pan-European Venture Capital Fund-of-Funds promoters

本文:

2017年2月7日付の欧州委員会(EC)研究・イノベーション総局による標記に関する発表記事の概要は以下の通りである。

欧州委員会と欧州投資基金(EIF)は、民間主導で市場主導型の汎欧州ベンチャーキャピタルファンドのプロモーターの募集を開始した。これに対し、2017年1月31日の期限までに17件の応募があった。

プロモーターの選考は、独立した専門家の支援を受けた欧州委員会のスタッフとEIFの両方によって実施される。この取り組みに対して配分可能な資金は、採択されたプロモーターの評価の順に割り当てられる。EIFが、契約交渉、正式承認、契約約定、署名手続きを進める。

背景:
汎欧州ベンチャーキャピタルファンドは、欧州委員会の資本市場連合(CMU)政策の優先課題であり、欧州のベンチャーキャピタルを強化するための他の取り組みを補完するという位置づけにある。とりわけ、欧州ベンチャーキャピタルファンド(EuVECA)規則の拡大に向けた提案や、債務が資本を超過している場合に対する税制の偏りを正す提案を補完するものである。この構想は、2015年6月のモエダス研究・イノベーション担当欧州委員のスピーチにより最初にその方向性が示された。

EUは、EIFを通じて、1社以上の独立したベンチャーキャピタルファンドオブファンドに最大3億ユーロの投資を手始めとして、ファンド全体に最大4億ユーロの資金を提供する。 EUからの投資額は最大25%に制限されているため、採択されたプロモーターは残りの額を他の資金源から調達する必要がある。このことは、追加でベンチャーキャピタルから16億ユーロの投資が行われることになり、2015年にEUのベンチャーキャピタル投資の総額が50億ユーロであったことを考えると、大幅な増加である。関連するEUによる投資プログラムとしては、Horizon 2020のInnovFinエクイティ・スキーム(初期段階のスタートアップに対し株式を通じて投資するプログラム、最大2億ユーロ)、EFSI(欧州構造投資基金、最大1億ユーロ)、COSME(企業と中小企業の競争力のためのプログラム、最大1億ユーロ)がある。 EIFは、独自のリソースでこれらのスキームに参加している。

[DW編集局]