[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2017/02/18
抄訳記事公開日:
2017/04/13

AAAS年次総会出席の活気あふれる科学者らが目指すのは科学を守ること

Energized Scientists at AAAS Annual Meeting Aim to Defend Science

本文:

2017年2月18日付の米国科学振興協会(AAAS)の標記発表の概要は以下のとおりである。

「米国の政治情勢により、科学そのものの正当性が精査されることになり、科学的プロセスに対する異常な反感が表面化している。」とAAAS年次総会に出席した研究者らが述べている。しかし会議の科学セッション、ワークショップ、ネットワーキング・イベントの会合で見られる科学者や技術者達は、そのような政治的環境に落胆するのではなく、より活気に溢れている。科学政策に焦点を当てた今回の総会に集まった出席者らは、それぞれの研究機関の科学的公正性に関する政策を強化するための方法、各自の研究が実生活に与える影響を明示する方法、科学的コミュニケーションを鈍化させ国際的な人材交流の邪魔をする公共政策の変化に対抗する方法を学ぼうとしている。

「連邦政府の科学技術へのファンディングは米国の研究企業の競争力を維持するのに必要な規模に達しない可能性がある。しかも、かつてイデオロギーやイデオロギーによる主張が官民の議論や政策決定においてエビデンス(科学的根拠)を締め出す状況にあった数十年前の状況を想起するほどに科学者の懸念が広がっている。」とAAASのホルトCEOは語っている。

2月17日のAAASセッションにおいて、オバマ政権で科学技術担当大統領補佐官を務めたジョン・ホルドレン氏は、大学、学術機関、支援団体が科学への侮辱に対して効果的に対抗するためには、その構成員の活力と意欲を戦略的に生かす必要があると述べている。また「我々はコミュニティとして、この新たな時代における科学の推進力と公正性を継続的に確保していくため、どのように活動に専念しそれを活用していくかについて慎重に検討していく必要がある」と語った。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]