[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
元記事公開日:
2017/03/27
抄訳記事公開日:
2017/05/12

BMWiとDLRの新しいイニシアチブ「宇宙飛行が動き出す」スタート

„Raumfahrt bewegt!“ – Neue Initiative von BMWi und DLR startet in Bonn

本文:

宇宙、交通、流通分野間の密な交流を前進させる連邦経済エネルギー省(BMWi)とドイツ航空宇宙研究センター(DLR)の新しいイニシアチブがスタートし、これに関して概略下記のような報道発表がなされた。

BMWiとDLR宇宙飛行マネジメントは、モビリティと宇宙飛行‐未来へのチャンスをモットーに分野を超越した新しいイニシアチブ「宇宙飛行が動き出す」をスタートさせた。300人以上の参加者が情報収集および意見交換のため、専門家による講演や革新的なコンセプトに関するワークショップに参加した。

ツュープリスBMWi大臣は会議に当たり、「このイニシアチブにより宇宙、交通および流通分野間の密接な交流を進めたい。宇宙飛行は技術開発とナビゲーション、地球観測、テレコミュニケーション等の衛星利用によるサービスによって推進することができる。また宇宙飛行分野の高い安全基準および品質特性は自動車や他の分野に対して有益な影響をあたえる。宇宙飛行分野における民間投資家のより強い関与が要る”New Space Economy”だけでなく、ハイテク拠点ドイツを長期的に維持するための”New Mobility”も必要としている」と強調。

DLRのDr. Gruppeは自動車分野の関係者に対して、宇宙分野との協力がどれほど重要かを内容とする宇宙飛行マネジメントに関する最近の調査を引用し、「回答者の75%は宇宙分野との協力を支持している。両分野とも先端技術分野であり、その接点はイノベーションの源である」と述べた。

Dr. Gruppeは次のような例を挙げた、将来の自動車交通には、自動走行に関して精密なナビゲーションが必要であり、そのために必要なデータは衛星から来るものである。宇宙飛行のアルゴリズムは、自動車が自律的に、あらゆる状況で最適な「決定」を下すことを可能にする。特に軽量で、しかも信頼性が高く形状安定的な材料は自動車分野でも利用可能である。

「宇宙飛行が動き出す」に関する新たな活動計画が紹介された。BMWiはDLRマネジメントの支援により、産学関係者の分野横断的な協力に関する産業政策的フレームワークを構築する。産業団体、研究者、労働組合(IG Metal)は「宇宙飛行が動き出す」の重要性を確認し、活動計画およびその実行を支援するという共同声明を出した。

この他、専門家による講演およびワークショップでは、航空、船舶航行、自動走行に関して具体的なコンセプト、モバイル社会における宇宙飛行の役割について議論した。

[DW編集局]