[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2017/03/21
抄訳記事公開日:
2017/05/15

2015年度の連邦政府研究開発費は全体では1%減少も、研究費支出は1%増加

Total Federal Research and Development Funding Down 1% in FY 2015, but Funding for Research Up 1%

本文:

2017年3月21日付の国立科学財団(NSF)の標記発表の記事は、連邦政府の研究開発支援総額の内容を説明している。その概要は以下のとおりである。

研究開発および研究開発施設(R&D plant)に対する連邦の債務負担行為(obligations)*は、2014年度から2015年度に1%減少し、1,325億ドルから1,314億ドルとなった。この総額のうち、研究に対して配分された費用は1%増の636億ドル、開発に対して配分された費用は4%減の649億ドルであった。研究開発施設への資金配分額は27%と大幅に増加し、28億ドルとなった。連邦政府機関は、2016年度の研究開発および研究開発施設に対する債務負担行為の総額を8%増の1,426億ドルと見積もり、2017年度には2%増加して1,454億ドルと予測している。インフレーション調整後、2014年度から2015年度にかけての研究開発および研究開発施設の連邦負債金額は2%減少して1,196億ドルとなった。購買力平価換算による債務負担行為は、2016年度は7%増の1,277億ドルと見積もられ、2017年度には実質的には1,280億ドルと横ばいで推移すると見込まれている。

本記事に関するデータは、NSF傘下の国立科学工学統計センター(NCSES)による支援を受けた、連邦研究開発ファンド調査(Survey of Federal Funds for Research and Development)によるものである。2015年度に関するデータは実績値を、2016年度については予備的な集計値を、2017年度については予測値を用いている。

その他、本記事では以下のような事項に関するデータが示されている。
・連邦の研究開発および研究開発施設に関する債務負担行為における研究に対する配分割合
・基礎研究に対する配分割合の推移とその内訳
・応用研究に対する配分割合の推移とその内訳
・連邦機関ごと・研究領域ごとの配分額
・連邦から研究開発に関する資金を得た上位10州への債務負担行為額

*債務負担行為(obligations)とは、資金配分の時期や将来の現金支出の要否にかかわらず、一定の期間内に命令が確定され、契約が行われ、サービスを受領し、あるいは上記に類似する取引が行われた場合の、それらにかかる金額の合計額を意味する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]