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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 米国科学振興協会(AAAS)
- 元記事公開日:
- 2017/03/30
- 抄訳記事公開日:
- 2017/05/16
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NIH長官が生命医療研究の将来に自信
AAAS: NIH Director Collins: Confident about Future of Biomedical Research
- 本文:
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2017年3月30日付の米国科学振興協会(AAAS)による標記記事の概要は以下のとおりである。
第42回AAAS科学技術政策フォーラムの開会式において、米国国立衛生研究所(NIH)のフランシス・コリンズ(Francis Collins)長官は、鎌状赤血球症などの遺伝病への対応や人間の細胞組織に関する知識を拡げる為のヒト細胞アトラスの開発の進展を展望し、バイオメディカル研究の世界最大の支援機関であるNIHに対する楽観的な評価を示した。
2009年からNIHを率いており、トランプ政権下でも引き続きNIHの指揮を執るコリンズ長官は、人間の脳回路や機能を知る上での手掛かりを提供する新しい技術の開発等を行う「BRAINイニシアチブ」を実施し、鎌状赤血球症などの遺伝子病に対する遺伝子編集ツールCRISPR-Cas9を用いて、突然変異の修正や治癒的療法の開発・試験に道を切り開き、また、Chan Zuckerberg Initiativeと協議し、ヒト細胞アトラスの開発を目指すと述べた。さらに、100万人以上のボランティアが参加する遺伝学と健康に関する野心的かつ大規模かつ長期的な研究である「All of Us」と呼ばれるこのイニシアチブを、今秋に開始する予定であると述べた。
コリンズ長官が本フォーラムで発言する前に、AAASの研究開発予算と政策プログラム担当ディレクターが、過去40年間の大統領予算の歴史的分析を提示した。未確定情報もあるが、トランプ政権下の2018年度予算はポスト・アポロ時代の科学技術にとって最も厳しいものであると言及していた。
コリンズ長官は、NIHの303億ドルの予算を58億ドル削減し、27の研究所とセンターを再編する2018年度の予算計画について、何の懸念も示さなかった。この予算案がNIHの将来に及ぼす潜在的な影響についての質問に対して、コリンズ長官は、癌撲滅プログラム、精密医療イニシアチブ、ブレーン・イニシアティブ、オピオイド依存症との取り組み等への10年間で63億ドルのファンディングを承認する「21世紀の治療法(21st Century Act)」が2017年度末に承認されていることを指摘した。ただし、彼は、本法がNIHが行っている他の分野の生物医学研究へのファンディングを承認するというものではないことを付け加えた。本フォーラムを通して、コリンズ長官は楽観的な姿勢を崩さす、「意義がある取組みに対して、その縮小に関する過剰な懸念をもつべきではない。」と述べた。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]