[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2017/03/29
抄訳記事公開日:
2017/05/17

中国、ビッグデータ分析システム国家工程実験室を設立

大数据分析系统国家工程实验室揭牌成立

本文:

2017年3月29日付の「中国科学報」ネット版は、「中国、ビッグデータ分析システム国家工程実験室を設立」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

3月29日、「ビッグデータ分析システム国家工程実験室」は中国科学院計算技術研究所に正式に開業した。本国家工程実験室は、中国科学院計算技術研究所の主導により、中国科学院大学、中国科学院コンピュータネットワーク情報センター、曙光情報産業株式有限公司、国創科視科技株式有限公司と共同で設立された。

本国家工程実験室は理事会の指導の下で、実験室主任責任制により運営されている。中国科学院計算技術研究所の中国工程院院士である李国傑は実験室主任を担当し、中国科学院大学の石勇教授と中国科学院計算技術研究所の程学旗研究員は実験室副主任を担当する。また、中国科学院計算技術研究所の孫凝暉所長が理事会の理事長に就任している。始動式では、李国傑院士は、「同実験室は『システム』の特徴を際立たせ、ビッグデータ分析の核心的な技術のボトルネックに対して、理論、枠組み、算法と(コンピュータ)インターフェースの総体性かつシステム性のブレークスルーを実現することを目指している。また、業種と地域産業のニーズを踏まえたモデル基地及び分析実験室を建設し、ビッグデータ分析技術のオープンなエコシステムを構築して、中国のビッグデータ処理及び分析技術レベルを更に向上することも目標とする」と表明した。

国家工程実験室の程学旗副主任の紹介によると、同実験室はビッグデータ分析のライフサイクルをつなげるために、中国科学院を主体とした系統的なビッグデータ分析の三大プラットフォーム(ビッグデータ分析基礎施設プラットフォーム、ハードウェアとソフトウェアを一体化とするビッグデータのオープン解析プラットフォーム、ビッグデータ分析モデル応用サービスプラットフォーム)を構築すること、また、第三世代ビッグデータ分析ソフトウェアを開発し、ビッグデータ分析技術の管理・分析をするという二つの特徴あるエンジンを構築することで、科学的な発見、スマート都市、社会の安全等の方面で重要な応用へ展開していく。

国家工程実験室はビッグデータ分析と知能知識実験室、科学ビッグデータ分析システム実験室、政府ビッグデータ分析システム実験室、スマート都市ビッグデータ分析システム実験室から構成される。始動式では、上述実験室の扁額授与式が行われ、その後、国家工程実験室技術委員会の郭華東院士は「科学ビッグデータ」をテーマに学術報告を行った。

[JST北京事務所]