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- 国・地域名:
- アイルランド
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- アイルランド科学財団(SFI)
- 元記事公開日:
- 2017/03/06
- 抄訳記事公開日:
- 2017/05/18
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雇用・企業・イノベーション省、SFIを通じて「ラボ・オン・チップ」テクノロジー導入に250万ユーロを投資すると発表
- 本文:
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アイルランド科学財団(SFI)の2017年3月6日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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2017年3月6日、メアリー・ミッチェル・オコナー(TD)雇用・企業・イノベーション大臣とジョン・ハリガン(TD)訓練・技能・イノベーション担当大臣は、アイルランド科学財団(SFI)とフラウンホーファー研究機構による共同イニシアティブを発表した。このイニシアティブは、ダブリン・シティ大学(DCU)内に組み込み型生物分析システム(Embedded BioAnalytical Systems)のためのフラウンホーファー・プロジェクト・センター(FPC)をドイツ・アーヘンにある有名なフラウンホーファー生産技術研究所(Fraunhofer Institute for Production Technology:IPT)との協力で設立するもの。FPCは今年5月に正式に始動する予定で、委託研究や共同研究だけでなく、マイクロ流体「ラボ・オン・チップ」技術をコスト効率の高い方法で設計、開発、製造する技術開発プロジェクトなどに力を入れることになっている。SFIからの資金提供によりDCUに250万ユーロが投資されるほか、パートナーシップ支援のため、フラウンホーファーから5年間にわたりさらに250万ユーロが提供される。
これらのシステムでは、血液や水のようなサンプルを「ユースポイント」で直ちに試験することが可能で、個人の健康管理や製薬、生命科学研究、農業食品の品質試験、環境モニタリングなど、幅広い用途が期待される。
DCUのフラウンホーファー・プロジェクト・センターと協力することにより、フラウンホーファー IPTは、国際的な活動範囲を拡大し、高い評価を集めるDCUの科学技術専門知識やインフラ、設備を利用するのみならず、アイルランドに拠点を置くライフサイエンス分野の学会および産業界の協力者や、彼らが持つ英国および北米との密接な繋がりにアクセスすることが可能になる。フラウンホーファー IPTが持つ、プロトタイプから大量生産へのスケールアップさせるための能力と合わせると、今回のアプローチは、イノベーションを支援し、国の経済的成功を後押しするのに不可欠な「産業界に適した」ソリューションとなるだろう、としている。
[JSTパリ事務所]