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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2017/03/31
- 抄訳記事公開日:
- 2017/05/19
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最新の医学教育に向けての重要なステップ:「医学教育マスタープラン2020」
Wichtiger Schritt zu modernem Medizinstudium: "Masterplan Medizinstudium 2020"
- 本文:
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グローエ連邦保健大臣、ヴァンカBMBF大臣、各州保健大臣・文部大臣会議、ドイツ連邦議会連立会派は「医学教育マスタープラン2020」を承認した。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
グローエ連邦保健大臣談:「医学教育マスタープラン2020はドイツの医師が将来の重要課題に向けて準備し、ドイツ全域で適切な医療が提供できるようにするための新しい医学教育に向けての重要なステップである。
大学における教育をより実践に近づけ、総合診療を強化することは、非都市部においても良好な医療を提供するという観点から非常に重要である。同時に研究活動を強化することは、学術審議会(WR)の勧告および多くの医師たちの願望に沿うものである」。
ヴァンカ大臣談:「マスタープランによって次世代の医師が直面する重要課題が定義され、教育訓練のための要件が明確になる。治療の成功にとって特に重要と考えられる医師と患者間の良好な関係を築くために、医学教育をより実践に近いものとし、コミュニケーションおよび社会的な能力により大きなウエートを置く。さらに総合診療が拡充される。科学的なコンセプトや方法の安全な取り組みについては訓練で体系立って教育される。こうして医師は患者に常に最新の医学研究に基づいて対応することができる」。
医師の卵たちは「医学教育マスタープラン2020」によって、従来、教育の中心であった大学病院で受けた高度に専門化された研修とならび、外来あるいは入院患者に対する治療の実践を通じて、一般的な病気を総合的に学ぶことになる。例えば総合医学的な内容は第一学期から学ぶことになり、国家試験では総合診療も科目とされる。
地方における医院の開業を促す施策として、州ごとに地域医療に従事する医師の採用枠導入が可能となる。これにより州政府は医学部在籍数の10%までを採用枠として設定し、応募者は卒業後もしくは総合医としての専門医学継続教育の終了後10年まで医師不足ないし医師不足の恐れのある地域でホームドクターとして勤務することを義務づけられるというもの。なお、当該学生については、全ての訓練コースを地域医療の現場で完了することができ、そのための資金的助成策のあることが通知される。
[DW編集局]