[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2017/04/06
抄訳記事公開日:
2017/05/25

「リサーチ・ファクトリー・マイクロエレクトロニクス」がスタート

"Forschungsfabrik Mikroelektronik Deutschland" gestartet

本文:

連邦教育研究省(BMBF)は新たにマイクロエレクトロニクス研究に関する投資プログラムをスタートさせることにし、概略下記のような報道発表を行った。

BMBFはマイクロエレクトロニクス研究のために東西ドイツ再統一以来最大の投資プログラムをスタートさせる。その中核となるのは、「リサーチ・ファクトリー・マイクロエレクトロニクス」であり、そこでは、研究キャパシティをはじめてネットワーク化し、マイクロエレクトロニクス拠点として国際的なプレゼンスを高めることが期待されている。BMBFはこの投資プログラムに合計約4億ユーロを資金投入する。これは1990年以来マイクロエレクトロニクス研究への最大の投資である。

ヴァンカ大臣はベルリンにおけるプログラム開始の催しにおいて「デジタルの時代にあって欧州においてさらに多くのハイテク成長を必要としている。「リサーチ・ファクトリー・マイクロエレクトロニクス」に優れた研究を結集させ、国際的にも研究の決定的に重要な拠点として、大きなチャンスを有することになる。これは欧州にとっても、経済成長および雇用確保の観点からしても、重要な基幹産業の強化に寄与するものである」と語った。

同プログラムでは、第1ステップとして合計13の大学外研究機関に最新の設備、機器を装備する。フラウンホーファーのマイクロエレクトロニクス研究グループ、フェルディナンド・ブラウン研究所、ライプニッツ高周波技術研究所、ライプニッツ・革新的マイクロエレクトロニクス研究所等が約3億5,000万ユーロを獲得する。

第2ステップとして2018年以降さらに、大学におけるマイクロエレクトロニクス研究のための投資として更に5,000万ユーロが投入される。これは、リサーチ・ファクトリーにおける研究重点を補完し、その分野における大学の潜在的な可能性を考慮した投資として期待されている。

「リサーチ・ファクトリー・マイクロエレクトロニクス」のコンセプトは、個々の技術を共有してプールし、研究所間の設備ギャップを埋め、マイクロエレクトロニクス技術に関する重要な実験装備を最新のものにすることである。4つのテクノロジーパークでは、(1)センサー、アクチュエーター、情報処理に関する最新シリコン技術、(2) 省エネ、コミュニケーション技術のための最新材料を有する半導体、(3) IoT向けシリコンその他半導体の新規融合体、(4) 品質および安全性を担保した設計とテストに集中して研究を実施する。同プログラムには全体で2,000人強の研究者が協力する。

BMBFは「リサーチ・ファクトリー・マイクロエレクトロニクス」と「マイクロエレクトロニクスフレームワークプログラム(Mikroelektronik aus Deutschland – Innovationstreiber der Digitalisierung)」によって2020年まで合計約8億ユーロをマイクロエレクトロニクスの研究およびイノベーション支援に投資する。これはドイツにおけるマイクロエレクトロニクスの振興に関するパッケージの一環である。マイクロエレクトロニクスは機械および自動車産業等戦略的に重要な、強い産業分野にとっての基幹技術である。進歩的なマイクロエレクトロニクスはIndutryie4.0、スマートモビリティ、エネルギー転換効率化技術の前提となるものである。

[DW編集局]