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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 米国科学振興協会(AAAS)
- 元記事公開日:
- 2017/03/30
- 抄訳記事公開日:
- 2017/05/26
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公的資金による研究は民間セクターにとって重要な基盤
Publicly-funded Research Lays Critical Foundation for Private Sector
- 本文:
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2017年3月30日付の米国科学振興協会(AAAS)による標記発表の概要は以下のとおりである。
最新の調査によると、国立衛生研究所(NIH)の助成を受けた研究の約10%が直接的に特許を生み出しており、30%以上が特許で引用される研究論文を生み出している。”Science”誌の3月31日号に発表されたこの結果は、NIHのファンディングによる研究が果たす重要な役割を明確に示すものであるが、そのNIHはトランプ政権が提示する自由裁量予算の下で約20%の予算削減に直面している。
公的なファンディングを受けた研究は社会や民間セクターに多くの利益をもたらしているが、このような利益を数値で表すことは往々にして難しい。公的なファンディングを受けた研究のデータはオンラインで自由に共有できるが、データを参照して使用する者を追跡するのは困難である。発明・発見と応用実現との間の時間のずれや、科学の1部門から他の部門への発見の波及効果は、利益を定量化する努力をさらに阻んでいる。
上記調査では、1980~2007年の間にNIHのファンディングを受けた36万5,380件(この期間のNIHの研究助成のほとんど全部)の助成研究について分析した。その結果、このような助成研究の8.4%が直接米国特許を取得しており、31%が特許に引用される研究成果をあげていることが判明した。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]