[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
元記事公開日:
2017/04/18
抄訳記事公開日:
2017/06/08

イノベーション・アジェンダ「より迅速かつ効率的にアイデアを市場へ」

Zypries legt Innovationsagenda vor: “Schneller und effizenter von der Idee zum Markterfolg”

本文:

ツュープリス大臣はハノーバー国際見本市を1週間後に控え新しいイノベーション・アジェンダの要点を発表した。

ツュープリス大臣談:「グローバル化、デジタル化そしてIndustrie 4.0は今後のドイツ経済や社会を特徴づける3大トレンドである。重要課題と並び新しいチャンスをもたらし、経済成長への中心的な牽引車となることが期待されている。ドイツの経済および社会の繁栄を引き続き維持し、世界市場において成功を収め続けるためにはどうすればよいのか、その疑問に対する重要な答えは「革新的であり続けること」である。今まで以上に迅速かつ効率的にアイデアを市場に導入し成功させねばならない。このために二つの柱からなるイノベーション・アジェンダを発表する。第一に、優れた技術を特定しないイノベーションを振興する仕組み、第二にマイクロエレクトロニクスのような戦略的基幹領域および将来重要となる技術への集中を必要としている。目標は今後とも成長や繁栄を確保するため、ドイツ経済の競争力を向上させることにある」。

イノベーション・アジェンダ(抜粋):
イノベーション振興
・ あらゆる技術領域のプロジェクト助成として従業員1,000人以下の企業に対する研究開発税額控除を補完的に導入する。
・ ZIM(中小企業向けイノベーション・プログラム)を段階的に7億ユーロ/年、IGF(産業共同)研究)を2億ユーロ/年、旧東ドイツなど構造的に弱い地域のためのイノベーション・プログラム(INNO-KOM)を9,000万ユーロ/年へと引き上げる。
・ 非技術的イノベーションに関する活動計画をスタートさせる。

起業
・ EXISTプログラムを9,000万ユーロへ拡大する。
・ 非技術的イノベーションのためのベンチャー・キャピタル増加刺激策を講ずる。
・ 目標総額3億ユーロのハイテク起業家基金IIIを設定する。
・ 現在米国でのみ活動している海外での起業を支援する組織German Acceleratorをアジアの複数拠点に設ける。

デジタル化
・ 新たな中小企業デジタル化イニシアティブをスタートする。
・ デジタル技術に関する中小企業投資助成プログラムを設定する。
・ 新しい通信関連法の枠組みの中にイノベーションおよび投資を促すような規則を設ける。
・ 2018年まで全世帯に50Mbit/s、2025年までに全国的に1Gbitの通信速度を実現する。

基幹領域におけるイノベーションの振興
・ 産学連携を強化し、Industrie4.0を積極的に推進する
・ DARPAのような戦略的イノベーションセンター(SID)導入を検討する。
・ 将来的に重要な技術、マイクロエレクトロニクス、AI、バイオ、量子に重点を置いたイノベーション政策を施行する。同時に「Industrie 4.0、「スマートサービス」、「スマートホーム」、「サービスロボット」等も進める。

[DW編集局]