[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
元記事公開日:
2017/04/25
抄訳記事公開日:
2017/06/26

US DRIVEパートナーシップが軽量自動車の環境技術等の開発を推進

U.S. DRIVE Partnership Makes Significant Technology Advancementsfor Light-Duty Vehicles ; Lack of Infrastructure for Hydrogen Fuel Cell Vehicles Remains a Challenge

本文:

4月25日付けのNASEM(全米科学・工学・医学アカデミー)による標記記事の概要は以下のとおりである。

NASEMの新たな報告書によると、クリーンで効率的な軽量自動車のための競争力のある革新的な技術開発を促進する産官パートナーシップであるUS DRIVEパートナーシップが、高燃焼技術、水素燃料電池の耐久性やコスト、およびモーター、パワーエレクトロニクス、バッテリーなどの電気駆動システムを含む多くの技術分野で著しい進歩を遂げた。しかし、必然的に開発中の全ての技術にかかる高コストと、水素燃料電池車の展開のために必要な水素燃料インフラの欠如は、依然として課題である。

同パートナーシップには、3つの自動車会社、5つのエネルギー会社、2つの電力会社、そして、連邦政府のリーダーシップを果たすために米国エネルギー省(DOE)と電力研究所が参画している。NASEM報告書を作成した委員会は、パートナーシップは十分に管理されており、目的および目標の策定とDOEに対する指導と情報提供のためのコンセンサス構築が十分に実施されていると述べている。

外国の自動車メーカーは少数の燃料電池車を市場導入しているが、パートナーシップメンバーの1社が2020年に燃料電池車の発売を予定している。その燃料自動車の開発は、現在、後期段階にあるが、一つにはDOEとパートナーシップメンバーによる協調研究と数十年に及ぶ関連研究へファンディングの結果によるものである。

報告書では、パートナーシップが最近設立したC2D(Cradle-to-Grave)ワーキンググループが、企業およびDOEにプログラムや政策に関する指針を与えるものとして評価している。このC2Dは、自動車の生産からリサイクルまでを分析し、総エネルギー消費量、排出量、および環境への影響に対する理解の向上を目指している。パートナーシップはまた、技術目標とコスト目標を特定するためのタスクフォースを設置している。

パートナーシップのエグゼクティブ・ステアリング・グループは、基礎研究段階の技術に焦点を当てつつ、新たな個人移動モデルの影響、温室効果ガス削減目標の達成機会の減少、多くの潜在的技術の市場導入、そして、水素インフラ導入の課題などの影響を踏まえた適切な変化を特定している。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]