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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
- 元記事公開日:
- 2017/04/28
- 抄訳記事公開日:
- 2017/06/30
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初期段階のエネルギー技術の開発支援から得られた教訓
- 本文:
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4月28日付けのARPA-E(エネルギー高等研究計画局)による標記記事の概要は以下のとおりである。
ARPA-E設立の8周年を記念して、初期段階のエネルギー技術の市場導入に関する教訓に関してD・ヘンシャル(David Henshall)ARPA-E商業化局副局長に対するインタビューが行われた。その概要は以下のとおりである。
1. ARPA-Eは初期段階の技術をどのように特定し、その開発を支援しているか?
ARPA-Eサミット2017において、技術的および財務的リスクのために投資が困難な技術分野を中心に、エネルギーの使用・保管・発電手法を根本的に変える初期段階のエネルギー技術を特定し、開発を行っている 。さらに、産学官の広範なエネルギー関連コミュニティを活用し、現在、研究が行われていない「空白」領域でのプログラムを創出している。
Technology-to-Market(T2M)チームは、同プログラムの創出時に、技術的な実現可能性だけでなく、市場導入可能性も検討している。また、プログラム確定後、プロジェクトチームと協力して顧客発見、技術経済分析、IP戦略、バリューチェーン分析など商業化への道筋を開拓し、さらに、戦略的パートナーの紹介を行い、技術やその価値、市場へのインパクトについて効果的に意思疎通できるようにする。
2. ARPA-EとDARPAの類似点は何か。エネルギー分野の特殊性は何か?
フラットな組織体制、起業家的プログラムディレクターの権限強化、ハイリスク・ハイリターン研究という点でARPA-EはDARPAと類似している。しかし、商用化への支援方策において異なっており、DARPAは固有の市場と顧客(すなわちDOD)を前提としているが、ARPA-Eは一般市場での競争を前提とする初期段階の技術を支援している。
3. T2Mチームがこの8年間に得た教訓は何か?
約600件の契約事例から、多くの教訓を得たが、特に全ての成功した技術者に共通している次の二つの重要な知見を得ている。第1は、技術開発の開始と同時に、市場への道筋を検討しておく必要があること、つまり、潜在的な顧客と協議し、業界のチャンスとその制約を理解することである。第2は、大きな課題の解決には、広範なエネルギー関連コミュニティに頼る必要があるということである。
4. T2Mチームの成功の定義は何か?
ARPA-Eの成功は、エネルギー輸入と排出を削減し、我が国の経済全体のエネルギー効率を改善する技術を開発するという使命の達成度によって測定されるべきである。2009年以来、36件のプログラムと3件の公開資金調達の要請に対して15億ドル以上の資金を提供している。また、 ARPA-Eには580以上のプロジェクトチームがあり、そのうち、68は他の政府機関と提携し、 74チームは民間部門から合せて18億ドル以上を資金調達している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]