2017年5月26日付の「中国科学報」ネット版は、「中国科学院科技産業化ネットワーク連盟が設立」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

5月26日、中国科学院、地方政府、社会企業、投資機構、サービス機構等の120余りの機関企業等の発起による共同設立した中国科学院科技産業化ネットワーク連盟が北京で設立された。それと同時に、ネットワーク連盟のオンラインプラットフォームとする「中国科学院科技産業ネットワーク」が正式に始動された。

中国科学院院長、党組書記の白春礼氏は「中国科学院科技産業化ネットワーク連盟」の成立に重要な指示を出した。白院長は、「産業化ネットワーク連盟は『インターネット＋』というオンラインオフラインによる科学技術の成果移転・転化サービスの新たなモデルを用い、革新チェーン、産業チェーン、資本チェーンとの高効率なマッチングを実現し、完全、高効率の科学技術の成果に基づく産業化体系を構築する新たな革新措置として、重要な意義を持っている。今後、産業化ネットワーク連盟に基づき、中国科学院産学研の交流協力、成果の移転・転化においてプラットフォームの作用を十分に発揮させ、更にイノベーション・創業の促進、経済社会及び国家イノベーション駆動の発展に貢献することを期待している」と表明した。

産業化ネットワーク連盟は「ハイテクを発展し、産業化を実現する」を趣旨とし、「政産学研商金の連動的なイノベーションにより、科学技術の成果に基づく産業化」を推進する。中国科学院を中心に、過去3〜5年以内の国内外の科学研究機関や大学の移転転化できる科学研究の成果、プロジェクト、技術及び他の科学技術サービスの項目に対して、社会企業、科学技術サービス、投融資機構、政府ハイテクパーク等と提携して、「インターネット＋」というオンライン・オフライン科学技術の成果移転転化サービスの新たなモデルの構築に力を入れる。

中国科学院ホールディングス有限公司の索継栓総経理は、「産業化ネットワーク連盟の主管機関として、中国科学院ホールディングス有限公司は市場、人材、資本等の方面での優位性を発揮させ、連盟加入の方々に様々なサービス業務を提供し、科学技術と経済の深度融合を推進し、振興産業の飛躍的発展を実現して、中国の経済構造転換とグレードアップを促進する」と述べた。

「中国科学院科技産業ネットワーク」は中国科学院科学技術成果転化のポータルサイト（Portal site）として、科技産業化ネットワーク連盟のオンライン・プラットフォームとしても機能する。同ネットワークは中国科学院及び国益を核心とし、各科学研究機関、大学等の移転技術を基に、企業、社会、公衆ニーズに対する各技術の成果、技術の応用、技術の改造グレードアップ、知的財産権情報及び政府、関連政策のコンサルティングサービスを集約し、開放交流、社会、国民経済の建設に奉仕する。同時に地方、企業等のニーズに対してネットワーク支所（network outstation）を開設し、需要と供給の双方のマッチングを実現し、資源共有、リアルタイムな交流に科学技術の成果転化の良好なエコシステムを構築する。

[JST北京事務所]