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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2017/06/09
- 抄訳記事公開日:
- 2017/07/27
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社会科学・行動科学・経済学の研究優先課題を明確化する戦略計画策定をNSFに要請
- 本文:
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2017年6月9日付の全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。
NASEMの新しい報告書によると、社会科学・行動科学・経済学(SBE)は、医療、繁栄と福祉、国防、そして科学の進歩を推進する国立科学財団(NSF)の任務に重要な貢献をしていると述べている。NSFは、SBEの研究優先課題、必要な資源、SBEの優先課題に対処する手段の長期的評価方法を定める体系的かつ公明な戦略計画策定プロセスに着手する必要がある。戦略計画がない中でSBE科学におけるニーズや機会を特定するため、NSFが諮問グループや広範な科学コミュニティの意見を聴くことは好ましいことではあるが、それがNSFのSBE研究優先課題とどのような関係があり、どのように取り込まれているかは不明瞭である。
加えて、SBE科学(NSFが支援する研究を含む)がもたらす解釈、手段、方法は、他の省庁の任務達成に役立つ最も重要な基盤を提供している、と報告書は述べている。例えばNSFの支援を受けた研究はハッカーの挙動パターンや米国のサイバーネットワークの脆弱性に関して有用な情報を提供してきた。このような分析は、米国防総省、情報機関、米国土安全保障省のミッションの中核をなす進行中の紛争における軍事能力、将来の紛争の防止策、テロとの戦いなどに必要な、ツールやアプリケーションの開発基盤として役に立っている。
報告書はまた、SBE科学はビジネス・産業界に適用可能な進歩をもたらし、その結果米国経済の強化をもたらしたと述べている。例えば世論調査や予測などの社会科学的方法は、マーケッティング、顧客との関係、製品開発に関連した重要な企業判断において日常的に活用されている。またGoogleサーチエンジンの原版は、1990年代後半にNSFのファンディングを受けて開発された方式から生まれたものである。
NSFはSBE科学の進歩に有用な手段、方法、研究チームの展開を継続的に支援し、他の科学分野との交流を促進し、NSFや他の省庁・機関が重要な国家的ニーズに対してより効果的に取り組めるように支援する必要がある。報告書ではまた、次世代の科学者が大量のデータ、学際性、チーム志向に対応できるような教育を支援するとともに、SBE研究の成果や価値をより体系的に広報する取り組みを開始するようNSFに提言している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]