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- 国・地域名:
- オランダ
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- オランダ科学研究機構(NWO)
- 元記事公開日:
- 2017/06/08
- 抄訳記事公開日:
- 2017/08/02
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NWO、ハイブリッドタンデム太陽電池の開発に200万ユーロを提供
- 本文:
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オランダ科学研究機構(NWO)の2017年6月8付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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オランダ科学研究機構(NWO)はこのほど、太陽電池技術分野の戦略プログラム「ジョイント・ソーラー・プログラムIII(Joint Solar Programme III:JSP3)」に200万ユーロの助成金を確保した。このプログラムは、変換効率30%以上のハイブリッドタンデム太陽電池に関する基本的な知識を構築することを目的とし、先の2つの太陽電池プログラムの跡を継ぐかたちで、2016-2017年度のエネルギー・トップ・セクターに割り当てられるNWOの基金から資金が提供される。研究では、個々の太陽電池およびその構成部品(特に薄膜シリコンとペロブスカイト層)の設計や生産、集光技術(光マネジメントと呼ばれる)の最適化、また、2つの太陽電池や電極を「接合」する際のロスを最小限にする等、新しいタンデム太陽電池の設計における4つの課題に重点が置かれる。
プログラムを実行するコンソーシアムは、デルフト工科大学(M. Zeman教授、A. Weber教授)、アイントホーフェン工科大学(R. Janssen教授、E. Kessels教授)、NWOのAMOLF institute(原子物理学・分子物理学研究所)(A. Polman教授、E. Garnett博士)およびアムステルダム大学(T. Gregorkiewicz教授)によるチームで構成されている。ペッテンにあるオランダエネルギー研究センター(ECN)、アイントホーフェンにある同センターのSolliance部門、また、Shell、Exasun、Eternal Sun、Levitech、Tempress Systems各社も、資金や人材派遣という面でプログラムに貢献している。
JSP3プログラムは、2017年から2022年にかけて総予算250万ユーロで実施されるが、このうち50万ユーロをShell社が提供する。他の産業界のパートナーも、実質的な現物出資をすることになっている。またこのプログラムは、パートナー全員が参加する国家プログラムであるTKI(知識とイノベーションのためのトップ・コンソーシアム)アーバン・エネルギーに組み込まれる予定。
[JSTパリ事務所]