[本文]

国・地域名:
フィンランド
元記事の言語:
英語
公開機関:
フィンランド技術庁(Tekes)
元記事公開日:
2017/06/21
抄訳記事公開日:
2017/08/04

Tekesの研究資金が一新され、Business Finland

Tekes’ Research Funding will be modernised to Business Finland Research Funding

本文:

フィンランド技術庁(Tekes)の2017年6月21付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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フィンランド技術庁(Tekes)は、2018年の初めから研究資金を一新し、イノベーションの源としての研究活用に力を入れる。

Tekesは、研究機関によって行われている研究が企業に十分活用されていないという共通問題を認識している。結果的にイノベーション創出に至らず、研究者や企業、社会というすべての当事者が損をする状態に陥っている。このためTekesは、研究が社会に与える影響を高めるために、研究資金を見直しネットワーク・プロジェクトを増やしていく。

Tekesの Teija Lahti-Nuuttila理事は、「私たちは、この変革によって、企業と研究者間の対等な協力や交流を推進し、イノベーション創出を支援したいと考えている。これにより、企業による研究活用にも力が入り、研究の社会的影響も増大するのではないか。新しい研究資金は、今後Business Finlandのサービスの一部となる」と話した。

TekesはまもなくBusiness Finlandとなり、今後は研究機関による個々の研究プロジェクトへの支援は行わない。その代わり企業と研究者に対し、企業や市場のニーズを満たすことができるようなネットワーク・プロジェクトを考案するための協議を行うよう提案し、これら計画の開発および実行のための資金を提供する。新しい研究資金の申請には提出期日が定められていないという点も、重要な変更点である。

この新サービスは、フィンランドの研究およびイノベーション活動に関するOECDの提言に応えたもの。フィンランドは、大学や研究機関、企業間の交流を拡大し、先端的イノベーションの実現を推進し、規模の異なる企業間の協力を進め、エコシステムおよびネットワークへの中小企業の参加割合を引き上げるよう促されていた。

[JSTパリ事務所]