[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2017/07/14
抄訳記事公開日:
2017/08/30

下院審議で、NIH予算が増額、他政府機関予算は増額なし

This Week in Appropriations: In House, Another Billion for NIH; Others Not So Lucky

本文:

7月14日付けの米国科学振興協会(AAAS)による標記記事の概要は以下のとおりである。

連邦議会下院において7つの科学関連支出法案が審議され、幾つかの研究機関の予算が削減された。

今週、下院は、歳出関連法案について猛烈な勢いで審議を進め、3つの主要な科学関連歳出法案の委員会票決が終了し、さらに4つ以上の小委員会での票決が開始された。同小委員会の法案の少なくとも3つは、来週、委員会において法案の最終審議を行う予定であり、これらにより、下院による歳出の全体像が明らかになるはずである。

農業、エネルギー・水、そして商務・法務・科学(CJS)の委員会では、すべての関連法案の委員会審議が終了し、これらの法案の中で、米国航空宇宙局(NASA)と国家核安全保障局(NNSA)の予算の増額が認められたが。それ以外の主要な研究プログラムは現状維持か減額勧告となった。

労働・保健・厚生・教育小委員会では、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)と医療研究品質庁(AHRQ)の予算が削減される一方で、国立衛生研究所(NIH)の予算が増額された。

内務・環境小委員会は、環境保護庁(EPA)、米国地質調査所(USGS)、および米国森林局(USFS)における研究プログラムの予算削減を勧告した。

国土安全保障小委員会は、国土安全保障省科学技術局の大幅な予算削減を勧告した。

輸送・住宅・都市開発小委員会の交通研究プログラムに対する案は混在したものとなっている。来週の委員会への法案提出時に詳細が明らかになる。

他方で、上院では、予算関連法案の審議を進めており、退役軍人関連研究予算の増額を行った。8月休会の延期の決定は、上院予算委員会に追加の審議時間をもたらす可能性がある。

これらの予算削減の多くは、今年の下院での非軍事予算が削減された結果である。連邦議会は、民主、共和両党の多くが賛同すると思われるが、もし今秋の後半に予算上限を引き上げるならば、これにより、多くの研究プログラムが恩恵を受けるであろう。上院は、合意がなくとも、下院よりも若干高い予算水準で、自らの予算法案を最終折衝する可能性が高い。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]