[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
元記事公開日:
2017/07/14
抄訳記事公開日:
2017/09/08

高効率分散型発電システムに対するARPA-Eの新たな資金提供

ARPA-E Announces New Funding Opportunity for High-Efficiency Distributed Generation Systems

本文:

7月14日付けのエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)による標記記事の概要は以下のとおりである。

ARPA-Eは本日、商用・工業用エンドユーザー向け電力供給に関連してコストを削減し、エネルギー効率の向上を目的とした新プログラムに対する最大2,000万ドルのファンディングを公表した。

ARPA-EによるINTEGRATE(Innovative Natural-gas Technologies for Efficiency Gain in Reliable and Affordable Thermochemical Electricity-generation )プログラムは、変換効率が70%以上(現在の化石燃料発電所の平均効率の2倍)の先進的な天然ガス燃料分散型発電システムの開発を目指すものである。

INTEGRATEプログラムは、燃料電池とエンジンのハイブリッドシステムの概念を構築し、関連技術を開発することにより、この前例のない効率を魅力的なコストで達成することを目標としている。これらのシステムは、最終的には、病院、ホテル、オフィス、工場などの商用エンドユーザーと産業エンドユーザーの両方で使用される予定である。

米国の既存の電力システムは、大規模中央発電所と、一般的に「グリッド」と呼ばれる広範囲の送配電システムによって構成されている。このシステムは20世紀最大の技術的成果の1つであるが、中央発電所は非常に非効率的であり、発電と送電において供給燃料(例えば、石炭もしくは天然ガス)の一次エネルギーポテンシャルの約2/3を失っている。しかし、この集中システムの少なくとも一部をより効率的かつ費用対効果の高い分散モデルに置き換えることは可能である。 INTEGRATEプログラム技術は、主要な技術障壁の克服を目指しており、それによりコスト削減と回復力の向上を図りつつ、電気システム効率を飛躍的に向上させるような、柔軟性が高く効率的な分散型エネルギーシステムの構築を目指している。

ARPA-Eは、様々な組織、研究分野、技術部門から優れた科学者、エンジニア、実践者がINTEGRATEプログラムに参画し、新たなプロジェクトチームを形成することを奨励している。 ARPA-Eは、学際的および組織間での協力により、単一のグループだけでは達成できそうもない科学的および技術的発見を促進することができると考えている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]