[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2017/07/19
抄訳記事公開日:
2017/09/14

遺伝子編集技術に関するSafe Genesプログラムの開始

Building the Safe Genes Toolkit

本文:

7月19日付けの国防高等研究計画局(DARPA)による標記記事の概要は以下のとおりである。

国防高等研究計画局(DARPA)は、遺伝子編集技術がどのように機能するのか、有益な目的に向け、安全に、責任をもって、そして予測可能にそれらを利用するための方法をどのように考案するか、そして、偶発的または意図的な誤用による潜在的な健康および安全性の問題をどのように回避するか、についての基本的な理解を深めることを目的としたSafe Genesプログラムを開始した。

同日DARPAは、その使命を追求する7つの研究チームへのアウォードの授与を発表した。マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学のブロード研究所、ハーバード大学医学部、マサチューセッツ総合病院、マサチューセッツ工科大学、ノースカロライナ州立大学、カリフォルニア大学バークレー校、カリフォルニア大学リバーサイド校がそれらの研究チームを率いる。

DARPAは、今後4年間で6,500万ドルをSafe Genesプログラムに投資する予定である。この投資を通じ、採択されたチームが、実証データを収集し、バイオイノベーションを促進しバイオ分野における脅威に対抗する目的で、単独または組み合わせて活用する汎用ツールを開発することを支援する。

近年、遺伝子編集技術は、体内の癌性細胞に対する選択的な攻撃、病気を拡散する蚊の個体群のコントロール、外来種からの土着の動植物の保護等といった潜在力によって、医療従事者、政策立案者、コミュニティリーダーから注目を集めている。しかし、このような野心的な目標を達成するには、遺伝子編集や遺伝子ドライブを含む派生技術が、さまざまな環境条件下の多様な物理的および時間的スケールで、生物の数世代に亘ってどのように機能するかについて、より完全な知識が必要である。Safe Genesに採択された研究チームは、実験的基盤を確立し、実験室ベースでの実証を通じて、長く未知であった事柄を明らかにし、このような強力なツールに内在するリスクを最小限に抑えるよう努める。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]