[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2017/08/08
抄訳記事公開日:
2017/09/21

「十三五」科学技術イノベーション計画体系、形がほぼ出来上がる

“十三五”科技创新规划体系日趋成型

本文:

2017年8月8日付の「中国科学報」ネット版は、「『十三五』科学技術イノベーション計画体系、形がほぼ出来上がる」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

2016年8月、中国国務院は「『十三五』国家科学技術イノベーション計画」を発表し、関連業種の科学技術イノベーション特定プロジェクトも集中発表期に入った。今年以来、科学技術部は国務院各部委と共同で科学技術に関する25件の「十三五」特定プロジェクトを公表し、そのうち、半分以上は基礎研究、新エネルギー、新材料、先進製造、資源、環境、海洋等の民生及びハイテクの重点分野を巡って配置を行う。その三つの見どころについては、以下の通りである。

一、先端を目指し、国家の優先的発展の優位性を構築する
2017年以来、科学技術部は「国家科学技術型孵化器『十三五』発展計画」、「『十三五』技術市場発展に関する特定プロジェクト」を含む25件の科学技術に関わる「十三五」特定プロジェクトを公表し、そのうち、民生とハイテク分野での特定プロジェクトは17件で、医療健康分野での特定プロジェクトは3件である。

科学技術部創新発展司の許倞司長は、「今後5年、中国の科学技術イノベーションは国家『十三五』計画要綱と国家イノベーション駆動発展戦略要綱の実施を巡って、力強く『中国製造2025』、『インターネット+』等の国家戦略を支えて、国家の重大戦略をサポートし、経済社会発展を牽引する分野を重点に置き配置を行う」と指摘した。

科学技術部の万鋼部長は、「我々は経済競争力の向上を核心とし、社会発展の緊迫したニーズ及び国家安全の重大なチャレンジ等に向け重点的に以下の六つの方面から『十三五』科学技術イノベーションの系統的配置と画策を強化する:国家優先的発展の優位性の構築、オリジナルのイノベーション能力の増強、イノベーション発展空間の拡大、大衆創業万衆創新(イノベーション)の推進、科学技術体制改革の全面的な深化、科学普及とイノベーション文化建設の強化」と表明した。

二、弱点を克服し、イノベーションの源泉を強化する
基礎研究は科学体系の源泉で、オリジナリティの高いイノベーションについては、これまでの中国科学技術の弱点となっている。2017年6月、中国は「『十三五』国家基礎研究に関する特定プロジェクト」を公表し、オリジナリティの高いイノベーションの向上を重点に置き、以下の六つの措置から持続的に科学研究配置及びイノベーション源泉の供給を強化する:研究と学科体系建設の自由探求、重大な科学技術プロジェクトの組織実施、方向づけられる基礎研究と変革性技術の科学研究の強化、国家科学技術イノベーション基地と科学研究施設建設の強化、基礎研究人材チーム建設の強化、重大な国際科学技術協力と交流の強化。

三、改革を促進し、イノベーションの良好なエコシステムを作り上げる
国家は科学技術成果の転化の推進に力を入れ、科学研究人員のイノベーション創業を激励し、ビジネス制度の改革を推進し、イノベーション創業に役立つ市場環境を作り上げる。

「十三五」期間中、衆創空間、孵化器等のキャリアプラットフォームの建設は新たな構成が形成され、全国の各種創業孵化キャリアは10,000カ所に達し、国家レベル孵化器は1,500カ所を超え、登録した衆創空間は3,000カ所を超え、30%の国家レベル孵化器により科学技術革新のチェーンの建設が完成し、専業の孵化器は40%を超え、複数の特徴を持つ衆創集中区が形成されることを目標とする。

許倞司長の紹介によると、今後、中国は衆創空間の専業化等の発展を推進し、竜頭中堅企業を核心とし、大学・研究機関の参加とリードにより中小企業の産業イノベーション・エコシステムの形成を目指す。

その他、中国は複数の地域イノベーション基地の建設に力を入れ、地域イノベーション能力の向上を牽引する。例えば、北京、上海の世界で影響力を持つ科学技術イノベーションセンターの建設をサポートし、条件を備える東中西部の地域における複数の国家自主イノベーションモデル区を建設し、イノベーション型省・市と地域イノベーションセンターの建設を推進して、全面的にイノベーション改革試行を促進する。

[JST北京事務所]