[本文]

国名:
英国
公開機関:
国防科学技術研究所(Dstl)
元記事公開日:
2017/07/24
抄訳記事公開日:
2017/10/12
元記事の言語:
英語

国防科学技術研究所が増え続ける宇宙ゴミの問題に取り組む

Dstl scientists tackle growing problem of space junk

本文:

国防科学技術研究所(Dstl)の2017年7月24日付標記報道発表の概要は以下のとおり。

Dstlの英国科学者らは、増え続ける宇宙廃棄物の問題に対処するべく革新的な実験を主導している。数十万個に及ぶ人工の物体が地球を周回しているが、業務用衛星は5,000個にも満たない。最も密集している領域は地球表面から2,000キロメートル以内にあり、低周回軌道(LEO)として知られる。ここでは衝突によってさらなる破片が生じる。もしこれに対処しなければ、宇宙廃棄物が宇宙探査や衛星打ち上げを不可能にする恐れがある。また英国の軍事的能力に重要な貢献をしている既存の衛星に対しても危害が及ぶ。

この問題に対処するべく省庁間宇宙デブリ調整委員会(IADC)では、LEO衛星はすべて25年以内に軌道から外す必要があるとしている。しかしながら従来の軌道離脱ロケットによる方法は費用がかかりすぎるため、産官学の広範な協力の一環としてDstlの宇宙科学者らは代替手段の探究を主導している。

Dstlの宇宙プログラムの宇宙状況把握プロジェクトの一環であるダイダロス(Daedalus)実験では、イカルス(Icarus)と呼ばれている「軌道離脱セイル(25マイクロメートルの厚さのアルミニウムで表面加工したカプトン膜(高耐熱ポリイミド・フィルム)から成る)」の衛星での効果を探究している。実際に採用されると、セイルが抵抗を増して地球大気圏への制御降下を引き起こし、そこで衛星は燃え尽きる。

ダイダロスの初めての試行は始まったばかりである。カナダの衛星(CanX-7)が2017年5月初めにこの軌道離脱セイルを採用したため、約2年後に地球の大気圏で燃え尽きる予定である。これ以外にも2つの衛星がクランフィールド大学が作成したイカルス軌道離脱セイルを装備しており、今年後半には降下を開始することが期待されている。

[DW編集局]