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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2017/09/01
- 抄訳記事公開日:
- 2017/10/18
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物質の構造を解析するEuropean XFELが稼働を開始
- 本文:
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欧州X線レーザーXFEL(European X-Ray Free-Electron-Laser)がユーザー向けに稼働開始となり、連邦教育研究省(BMBF)は9月1日付で概略下記のような報道発表を行った。
European XFELの稼働にあたり、ヴァンカBMBF大臣はEuropean XFELの建設に参加した11か国の代表と共に最初の実験のスタートボタンを押す。
European XFELは1秒間に2万7,000回のレーザーフラッシュが可能で、現在世界に5つある同様の設備の200倍強の性能を発揮する。これまでより遥かに精密に物質の構造を観察でき、化学反応の経過をスローモーションで「撮影」できるほどの精密さといえる。研究者たちはEuropean XFELによって個々の、非結晶性分子の構造解析のような画期的な知識が得られ、病原菌の理解および医薬品の開発が大きく前進することが期待されている。
ヴァンカ大臣談:「こうした設備をスタートさせることができるのは、基礎研究における長期的、効果的な計画が実施されている一例である。European XFELのような大型研究施設では、今後数十年後に日常生活の製品に組み込まれたり、医学の進歩を可能にするアイデアが生まれたりすることがあるだろう。今日の基礎研究は明日のイノベーションである」。
European XFELの建設は2003年の学術審議会(Wissenschaftarat)の勧告に遡ることができる。建設は2009年に開始された。長さはハンブルク市内からシュレーズビッヒ―ホルシュタイン州にまたがる3.4Km、総工費約120億ユーロ、工期は8年であった。European XFELに参加したのはドイツをはじめフランス、ロシア、英国、その他の国々である。同施設には46か国の職員が働いており、世界中のトップ研究者がその研究ポストに応募している。
ドイツは58%と最大の資金負担国であり、ロシア、フランスがこれに次ぐ。ドイツの負担分は連邦およびハンブルク市、シュレーズビッヒ・ホルシュタイン州が拠出している。その内BMBFが約7億6,000万ユーロを負担しているが、科学・技術拠点ドイツの長期的確保にとっては有効な負担である。
[DW編集局]