[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2017/09/13
抄訳記事公開日:
2017/10/30

DARPAがエレクトロニクス復興イニシアチブを開始

DARPA Rolls Out Electronics Resurgence Initiative

本文:

9月13日付けの国防高等研究計画局(DARPA)による標記記事の概要は以下のとおりである。

DARPAが開始したエレクトロニクス復興イニシアチブ(ERI: Electronics Resurgence Initiative)とは、6の新しいプログラム、既存の関連プログラム、そして大学によるエレクトロニクス分野での基礎研究に対する最大規模のファンディングを通じて、エレクトロニクス分野の飛躍的な進展を図るものである。

DARPAは、ERIをつうじて、もし対応が遅れるとマイクロエレクトロニクス技術の半世紀にわたる絶え間ない進展を止めかねない工学および経済上の課題を解決することで、新しいイノベーションの道筋を開拓しようとしている。現在の勢いを維持するために、ERIは先進的な新素材、回路設計ツール、システム・アーキテクチャの研究を対象に、今後4年間で数億ドルを投じる予定である。

新規に開始される6のプログラムは、以下のとおりである。
三次元モノリシック・システム・オン・チップ(3DSoC)プログラム:
単一の基板上に上方向に向けた三次元のマイクロシステムを構築するための素材、設計ツール、および製造技術を開発することに取り組む。

新規計算に必要な基盤(FRANC)プログラム:
フォンノイマンアーキテクチャ(先駆的な数学者、物理学者、コンピュータ科学者John von Neumannにちなんで命名された)として知られる従来の「論理機能と記憶機能の分離」を超越する研究に取り組む。

電子資産のインテリジェントデザイン(IDEA)プログラム:
専門家でなくとも、ミックスシグナル集積回路・システムインパッケージモジュールを含む複雑なエレクトロニクス技術のデザインを可能にする、人の介在しないデザインフレームワーク(no human in the loop)を実現することを目的とする。

ポッシュオープンソースハードウェア(POSH)プログラム:
POSHプログラムはIDEAプログラムを補完するもので、高度に複雑なシステム・オン・チップの費用対効果に高い設計を可能にする技術、方法、および標準化を含むオープンソースの設計と検証のフレームワークを開発するものである。

ソフトウェアに定義されるハードウェア(SDH)プログラム:
データ集約型アルゴリズム(将来の機械学習および自律システムの基礎となる可能性が高い)を実行できるリコンフィギュラブルなハードウェアおよびソフトウェアを設計および製造するための意思決定支援技術基盤の構築を目指す。

ドメイン特化システム・オン・チップ(DDSoC)プログラム:
マルチアプリケーションシステムを迅速に開発するニーズを満たす、単一のカスタマイズ可能なフレームワークの構築を目指す。このようなフレームワークを通じ、SoCのデザイナーは既存の汎用型・特化型回路、ハードウェア・アクセラレータ・コプロセッサ、メモリ、入出力器等を混在させたデザインをSoC上で簡単にプログラムできるようになる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]