[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2017/10/05
抄訳記事公開日:
2017/11/07

ITAFORUM2017での将来予測に関する議論

Zukunft verantwortlich gestalten

本文:

連邦教育研究省(BMBF)は2017年度のITAFORUMについて概略下記のような報道発表を行った。

労働のデジタル化が進むにつれ労働者に対する要求が高まり、将来的にはより高度な責任を負うことが予測される。多くの消費者にとって、実験室で培養された培養肉が従来の家畜を飼育することに替わる選択肢になる可能性がある。また、いわゆるサービス・ロボットが人間に似たものであればあるほど、利用者はその対応に不快感を募らせることになる。これらはBMBFによる今年度のITAFORUMで発表される25研究プロジェクトから得られた3つの結果である。

過去2年間、BMBFはITA(イノベーション・技術分析)の枠組みの中で幅広いテーマに及ぶこれらのプロジェクトを助成してきた。その他でハイライトされているのは、研究およびイノベーションへの参加、デジタル化のチャンスとリスク、フレキシブルな消費・所有モデル、新たな、グローバルなイノベーションの方向の明確化である。

アカデミア、政界、社会から約150人もの代表者が議論するこの会議に当たり、シュッテ次官は「E-Learning、市民研究、あるいはシェアリングエコノミーであれ、将来のトレンドや影響を予測できるようにするためには、全ての関係者がイノベーションの実現可能性、受容度、限界に関する科学的専門家を必要とする。イノベーションや技術の分析は未来像を描く助けとなる。このため連邦政府はイノベーションのチャンスとリスクに関連する研究プロジェクトを助成している。研究と並び結果に関する社会的な取り組みも特に重要であり、BMBFはITAFORUMによって議論のためのプラットフォームを提供している」と語った。

ITAは、社会的に重要なテーマに関して総合的にチャンスとリスクを分析し、評価するものである。未来トレンドはどのような生態学的かつ経済的な帰結を持っているのだろうか。どのような社会的、倫理的議論が行われなければならないのか。どのような法的課題が存在し、そのリスクを最小にするため、どのような障害を排除しなければならないのか。ITAは技術的可能性、社会的価値感、経済的要求の分野で議論が紛糾している問題を調査研究する。こうした非常に複雑なテーマは学際的な研究プロジェクトにおいて取り組まれ、科学者のみでなく、市民もテクノロジーアセスメントに加わる。こうして技術政策的な決定プロセスがより理解しやすく、透明性を有するものとなる。またITAの知識は、研究、開発、製造、更には革新的なユーザに優しい製品やサービスの導入という面で、経済にとっても有用な情報をもたらすものである。

[DW編集局]