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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2017/10/20
- 抄訳記事公開日:
- 2017/12/01
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米国の海洋観測は気候変動の理解に不可欠であり、長期的国家計画が必要
- 本文:
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2017年10月20日付の全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による標記発表の概要は以下のとおりである。
海洋は気候や天候に重要な役割を果たしており、熱帯暴風雨、エルニーニョ、気候変動に影響を及ぼす熱や水の大量貯留槽の機能を果たしている。さらに海洋は人間活動が関係する二酸化炭素の30%を吸収しており、化石燃料の燃焼が気候に及ぼす影響を減らす働きをしている。
NASEMの最近の報告では、気候を正確に把握するには継続的な海洋観測が不可欠であるとし、将来の気候変動を把握し予測するのに不可欠な海洋情報を入手するために、適切に資源を割り当てて実施する10年単位の国家計画を求めている。報告書では、連邦政府の活動により米国では持続可能な組織的海洋観測の機会が得られていることを認めつつも、組織的でハイレベルで効果的なリーダーシップが必要であるとしている。このような観測システムは、気象予報、海洋資源管理、海運運航の向上等にも役立つ。
海洋観測活動の国際的ネットワークに対する米国の貢献度は今やかなりのもので、グローバルな気候に関する理解を進展させている。特に米国はグローバル海洋観測システムの取り組みでは先頭に立っている。しかしファンディングの伸び悩みや減少に関連する問題により、米国のリーダーシップが危うくなっており、長期の海洋関連気候観測の維持に問題が生じている、と報告書は述べている。
報告書はまた、新技術開発への投資の削減、持続的な海洋観測に関わる人的資源の保有・補充の困難性の拡大、グローバルな海洋研究船舶数の減少など、持続的な観測に影響を及ぼすその他の課題も特定している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]