[本文]

国・地域名:
フィンランド
元記事の言語:
英語
公開機関:
フィンランド技術庁(Tekes)
元記事公開日:
2017/09/25
抄訳記事公開日:
2017/12/12

B2Bコンテンツマーケティングにおける人工知能利用プロジェクト

Finnish research advances the use of artificial intelligence in B2B content marketing

本文:

フィンランド技術庁(Tekes)の2017年9月25日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===
フィンランド技術庁(Tekes)が資金供与した学際研究プロジェクトが、パートナー企業のビッグデータを利用し、デジタルマーケティングの影響を調査している。

アールト大学ビジネススクールと理学研究科は、企業間取引(B2B)に関する意思決定に対してコンテンツマーケティングが及ぼす影響を調査するための共同研究プロジェクトを開始した。このプロジェクトは、コンテンツマーケティングの購入経路の様々な段階を検証し、機械的手法により行動を予測することを目的としている。Tekesは、この2年間にわたるプロジェクトに対し、アールト大学に50万ユーロの資金を提供する。

この研究プロジェクトはもともと、マーケティング・テクノロジー会社Natifyが始めていたが、同社はB2B環境において、機械学習を用いてターゲット・グループの行動を予測する方法を習得することを目的としたプロジェクトの専門知識を求めていた。

アールト大学ビジネススクールは、プロジェクトに関連したB2B行動に関してマーケティング学部で、またセマンティック・ビッグ・データの分析については同大情報・サービス経済学部で行なう。確率的機械学習に関する研究は、理学研究科のコンピュータサイエンス学科で実施される。

プロジェクトでは、デジタルコンテンツを利用する潜在的なB2B顧客によるコンテンツのアクティベーション効率を向上させることに重点が置かれる。

パートナー会社の現時点での既存のビッグデータは、プロジェクト開始とともに分析され、プロジェクトの進行に従って、人工知能をもとにパートナーのサービス・ソリューションを通じて収集したデータを利用しさらに研究が進められる。Natifyの他、このプロジェクトには、Liana Technologies、Tulos HelsinkiおよびCalcus.comが参加している。

プロジェクトを率いる同大ビジネススクールのHenrikki Tikkanen教授は「この研究はパートナー会社のデータに基づくことから、これらパートナー会社が重要な役割を果たす。プロジェクト実施を通じて、人工知能のアルゴリズムと手法が企業との協力により反復的に開発され、これらがB2Bの意思決定経路の様々な段階を表すことが期待される。」と話している。

[JSTパリ事務所]