[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科技網
元記事公開日:
2017/11/24
抄訳記事公開日:
2018/01/10

国家級人工知能(AI)プラットフォーム、最終的に決定

国家级人工智能四大平台敲定!

本文:

2017年11月24日付の中国科技網は、「国家級人工知能(AI)の4つのプラットフォーム、最終的に決定」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
科学技術部は11月15日に「次世代人工知能(AI)発展規画及び重大な科学技術プロジェクト始動会」を開催し、次世代人工知能発展規画及び重大な科学技術プロジェクトは全面的に実施階段に入ったことを示している。
同会議では、以下の通り、第一期の国家次世代人工知能オープン・イノベーション・プラットフォームリストを公表した。
①百度(Baidu, バイドゥ、中国で最大の検索エンジンを提供する企業である)により「自動運転」国家次世代人工知能オープン・イノベーション・プラットフォームを構築する
②阿里雲公司(Alibaba Cloud, アリババグループの傘下企業、中国最大のクラウドサービスを提供するプロバイダである)により「都市ブレーン」(スマートシティの計算センター)国家次世代人工知能オープン・イノベーション・プラットフォームを構築する
③騰訊公司(Tencent社)により「医療画像認識」国家次世代人工知能オープン・イノベーション・プラットフォームを構築する
④科大訊飛公司(IFlytek社。1999年に設立された音声認識・音声合成領域の人工知能会社)により「スマート音声」国家次世代人工知能オープン・イノベーション・プラットフォームを構築する
その他、同会議では、「次世代人工智能発展規画推進事務室」及び「次世代人工知能戦略諮問委員会」を発足させることを公表した。
第一期の国家次世代人工知能オープン・イノベーション・プラットフォーム、どうして以上の四つの公司を選定するのか。
一、百度(Baidu, バイドゥ):自動運転の量産のスケジュールを前倒し
自動運転が、交通違反の罰則を受ける時代となっているのなら、自動運転車の量産はまだ遠い話だろうか。これに対して、百度は先日「金龍客車と戦略的提携を結んでいる」と発表、自動運転の小型バスを製造し、2018年7月に自動運転の小型車を量産する見込み。自動運転車の量産計画を前倒ししている。
二、阿里雲公司(Alibaba Cloud):世界最大規模の人工知能公共サービスシステムを構築する
阿里雲都市ブレーンは現在の世界最大規模の人工知能公共サービスシステムとして、現在、杭州、蘇州等の都市に都市ブレーンを設置し、都市全体をリアルタイム分析を行っている。杭州市では、阿里雲都市ブレーンとつながっている128カ所の交差点を通行する時間が、15.3%減少し、道路の通行時間が4分半も短縮された。また、中心地区における1日平均500件以上の交通ルール違反の報告を受けて、正確率は92%に達している。蕭山市では、救急車の到着時間が30秒短縮した。
三、騰訊社(Tencent社):人工知能(AI)による健康診断
今年8月、Tencentは「テンセント覓影」という人工知能(AI)医学映像産品を開発し、世界初のAI技術による食道癌のスクリーニングシステムとして、正確率は90%を超える。肺結節(pulmonary nodule, PN)判定では、直径3ミリクラス及び以上の微細な結節の検出率は95%を超える。今後、「テンセント覓影」は医学院と医療機構と協力し、更に多くの疾病の検査に力を注ぐ。
四、科大訊飛:音声識別分野における重大な成果を上げている
2010年、科大訊飛の音声識別率は60.5%であったが、今は95%に上がっている。その音声合成技術は国際語音合成の試合であるBlizzard Challengeにおいて、12年連続トップの成績を遂げた。
以上の四つの公司の卓越した成果をベースに、国家級人工知能オープン・イノベーション・プラットフォームを構築し、更に多くの中小企業が人工知能の恩恵を享受し、更に多くの開発者がこれらのプラットフォームにより自身の製品を普及する。

[JST北京事務所]