[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2017/12/03
抄訳記事公開日:
2018/01/23

中国科学院深セン先進技術研究院、合成生物研究所を設立

中科院合成生物研究所揭牌

本文:

2017年12月3日付の「中国科学報」ネット版は、「中国科学院深セン先進技術研究院、合成生物研究所を設立」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
12月2日、中国科学院深セン先進技術研究院・合成生物学研究所の除幕式が開催され、「国際ゲノム編集プロジェクト・中国(GP-Writen China)」の始動を公布した。研究所の目標は人類のゲノム合成の体系を完備し、大型ゲノムの合成コストを現在の1/1000に下げることをされている。
近年、合成生物学は急速な発展を遂げた新しい先端融合分野として、「DNAダブルへリックス(DNA二重螺旋)発見」、「ゲノムシークエンシングプラン」に次ぐ第3次生物技術革命と考えられている。合成生物学は工学の設計理念を用い、生物体の遺伝物質を設計・調整・合成し、種の限界を打ち破り、人工的生命体を創ることを研究の究極の目標とする。
深セン先進技術研究院合成生物学研究所は3カ所の院士級実験室(中国・米国)及び12カ所の海外帰国者PI実験室を有する。現在、同研究所は国際合成生物学分野での若手科学者及びトップ専門家を引き付けている。そのうち、人工酵母菌ゲノム開発プロジェクト「Synthetic Yeast 2.0(Sc2.0)」、「国際ゲノム編纂プロジェクト(GP-Write)」のリーダー、米国科学院の院士であるJef Boeke氏は合成ゲノム学研究センターの名誉主任兼科学技術委員会の主任に就任し、米国工程院の院士、国際合成生物学産業化の先駆者であるJay D. Keasling氏は合成生物化学研究センターの主任に就任している。
合成生物研究所がイニシアティブを取り、人類ゲノム編纂プロジェクトを含む複数の国際合成生物学の重要なプロジェクトを実施することにより、国際合成生物学研究と産業界の接点を設けて、全自動化に向けた重大な科学技術基礎施設の建設、及び合成生物学国際イノベーション研究院の建設を推進する。
今、深センは世界一流の合成生物学における重大な科学技術基礎施設及び合成生物学国際革新研究院(研究拠点)を建設し、合成生物の破壊的イノベーションと工学応用を促進して、経済社会の持続可能な発展に奉仕することを目指している。

[JST北京事務所]