[本文]

国・地域名:
南アフリカ
元記事の言語:
英語
公開機関:
南アフリカ国立研究財団(NRF)
元記事公開日:
2017/11/10
抄訳記事公開日:
2018/02/09

平和と開発のための世界科学デー:2017年11月10日

World Science Day for Peace and Development: 10 November 2017

本文:

南アフリカ国立研究財団(NRF)の2017年11月10日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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2017年11月10日、2001年にユネスコが宣言した「平和と開発のための世界科学デー」が祝賀された。この日の目的は、平和と発展のための科学への国家的・国際的な取り組みを更新し、社会における科学の重要性および新たな科学的問題に関する話し合いに多くの市民を関与させる必要性を強調することである。

今年は「世界的な理解のための科学(Science for Global Understanding)」をテーマに、科学に関する知識の共有に取り組むよう人々および各地のコミュニティを奨励し、行動と変革を促すことが狙い。

南アフリカでは、国家開発計画(National Development Plan:NDP)において、科学技術イノベーション(STI)が人々の生活をより良い方向へ変えていくための基礎として認識されている。NDPには、STIの進歩は人々の生活やコミュニケーション、取引のあり方を根本的に変えると記されている。

南アフリカは、開発上の大きな課題に直面している国として、課題に対処し、国の経済を強化する際に科学が果たすべき役割について伝えるためのメッセージをしっかりと確立することが重要であり、科学を研究者だけのものとしてではなく、人々やコミュニティが自らを新たなレベルへと向上させ、前進させるために利用する、としている。

南アフリカ国立研究財団(NRF)は、国家イノベーション・システム(NSI)を強化および支援することにより、科学と社会の間の有意義な連携を統合し、展開しようと努力している。このためNRFは、2016年から2017年にかけ、実績のある研究者のための研究助成金に12億ランド、研究生および新進研究者の支援に11億9,700万ランドを投資した。

また同じ時期にNRFは、科学への関与を奨励するための活動にも1億7,400万ランドを投資している。この投資により、合計で1,084,760人の市民が様々な科学的活動に、67,955人の学習者がSETオリンピアードに、227,200人の学習者がワークショップやサイエンス・キャンプに参加した。また17,997人の指導者がトレーニングを受け、374,457人の学習者がその恩恵を受けている、としている。

こうした大きな前進の一方で、科学に関する知識普及と行動および変革を促し、科学によって約束される平和と発展を実現させるためには、まだなすべきことは多い、としている。

[JSTパリ事務所]