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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2018/01/05
- 抄訳記事公開日:
- 2018/02/19
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予測不能な気候変動、気象予測技術、海水面上昇に関する課題を優先
- 本文:
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1月5日付、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)の標記記事の概要は次のとおりである。
NASEMの最新報告書では、米国航空宇宙局(NASA)、海洋大気局(NOAA)、米国地質調査所(USGS)は、宇宙からの地球環境観測分野の研究において協力するべきだと勧告している。この3機関は協力して、気候の不確実性の軽減、天気や大気の質に関する予報の改善、地質学的危険性の予測、海面上昇の解明、といった科学的課題に取り組み、さらに、地球観測に関して堅牢で柔軟、かつバランスのとれた政策を立案するべきであると述べている。
今回のNASEMのレポートは2007年に出されたものに続く第2弾。調査とレポートの作成を担当した委員会の共同議長であり、グローバル・ウェザー・コーポレーションのCTOであるビル・ゲイル氏は、「過去60年の宇宙からの地球環境観測の結果は、地球が様々な面で様々な原因により変化していることを示している」と述べている。委員会は35の主要課題を挙げており、その中には次のようなものが含まれる。
‐どうすれば気候および大気の質の予測を1週間から2か月のスパンにのばし、かつ地球全体の状況をシームレスに予測できるようになるか?
‐気候、土地利用、水利用、貯水に見られる人為的な変化は水やエネルギー・サイクルとどのように関係するか?短期的、長期的影響は?このような課題に挑戦するため、委員会は、米国および国際社会の既存および計画されている装置や人工衛星を使う革新的観測計画の実施を推奨している。そのプログラムの8つの優先的観測課題には、エアロゾル、雲と降水、土地や植生、地表の変形・変化などが含まれている。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]