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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立科学研究センター(CNRS)
- 元記事公開日:
- 2017/12/11
- 抄訳記事公開日:
- 2018/02/20
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3機関が合同で自然に関する専門情報・データ・センターを創設
- 本文:
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2017年12月11日付国立科学研究センター(CNRS)の標記報道発表の概要は以下のとおり。
国立自然史博物館(MNHN)、フランス生物多様性庁(AFB)、CNRS生態学・環境研究所(INEE)の3機関は2017年12月11日、共同サービス・ユニット「自然遺産」(UMS PatriNat)の創設に関する協定を締結した。このユニットは、フランス領土全体の海・陸領域の自然に関する専門情報・データ・センターとして、(自然および自然と社会の相互作用の知識の問題に関して)研究機関と環境専門機関との連携を強化することで、公共政策を支援する。
博物館(MNHN)に上記ユニットを創設することで、生物多様性および自然の知識の管理に関する専門能力の強化をめぐって、3機関の能力と資源を結集するという施策に対応する。MNHNは自然科学の領域における科学的歴史的アンカー(生態学・分類学研究、標本や数値データの収集)としての役目を果たす。AFBは政府の環境政策実施に必要な運用上・技術上の能力を提供する。CNRSは現在および将来の環境問題への対応に必要な研究機関・専門機関間の連携強化を図る。
自然に関する課題に関与する関係機関と連携して、本戦略プロジェクトでは次のような高い目標を掲げている。
・全国自然遺産目録(INPN)中の種に関するデータ1億件を達成すること。とりわけ全国レベルでのデータの共有・検証の改善を図る(特に海域部門と海外において)。
・フランスで生産されたデータの指標・解析の展開を図ること。特に保存機関や国家プログラム(ONB)・欧州プログラムに関するもの。
・参加型科学のような手段の展開や、市民・メディア・公共機関に最も適切な情報提供の実施により、自然遺産の知識に関する公衆への呼びかけ・喚起を行うこと。
・海・陸環境の生物多様性の監視に必要な方法・手段を開発すること。これにより、生物多様性に利する取り組みにおいて官民当事者を支援し、生物多様性国家戦略(SNB)の改定対象を定め、研究開発プロジェクトに資するとともに、自然に関する知識と保存の問題に特化した科学論文を発表する。上記ユニットは基本的に次の4つの資源に依存している。
・105名の出向要員で構成するチーム(AFBから74名、MNHNから31名)
・120万ユーロの2018年運用予算
・生物多様性の関係者をすべて動員したネットワーク。自然主義者団体、学会、公共施設、宇宙管理機関、自治体等
・MNHNが運用する強固な情報インフラを活用した4,000万件以上の発生データからなるデジタル資源。多数のデータ取得・提供アプリ。 [DW編集局+JSTパリ事務所]