[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2018/01/08
抄訳記事公開日:
2018/03/06

若手研究者の天体物理学チームが白色矮星内部の内部構成地図を作成

Voyage au centre d’une étoile naine

本文:

2018年1月8日付国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は以下のとおり。

天体物理学・惑星学研究所の若手研究者が率いる国際チームが白色矮星内部の地図を初めて作成したことが明らかにされた。この前進により恒星や太陽の進化に関わる物理的メカニズムのさらなる解明が可能になる。この成果は2018年1月8日付の”Nature”誌に発表される。

恒星 KIC 08626021の瞬きに関するNASAのKepler衛星からのデータを活用して、トゥールーズの天体物理学・惑星学研究所(IRAP)の若手研究者が率いる天体物理学者の国際チームが、太陽に似た恒星の遠い未来の姿である白色矮星内部の構成を地図にした。この恒星の表面で観測される輝きの揺れは、「星震学」の技術手法で解読できる。この手法は地球物理学者が地震によって引き起こされる地震波を用いて地球の構造を研究する場合に採用する手法によく似ている。

白色矮星は大宇宙の約97%の恒星の中核部分の残骸である。これらの実際の恒星の化石はその中に核燃焼、対流混合の出来事、また恒星の進化理論に関する現在のモデルでは解明が尽くされていない現象など、過去の物理プロセスの痕跡を大切に保存している。このような恒星の組成に関する明確な見解が得られれば、恒星の進化の早期段階にあった現象のさらなる解明が可能になる。

[DW編集局+JSTパリ事務所]