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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防高等研究計画局(DARPA)
- 元記事公開日:
- 2018/02/22
- 抄訳記事公開日:
- 2018/04/09
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DARPAが感染症の流行を60日以内に抑え込むための研究チームを指名
DARPA Names Researchers Working to Halt Outbreaks in 60 Days or Less
- 本文:
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2月22日付の国防高等研究計画局(DARPA)による標記発表の概要は以下のとおりである。
ますます増大する感染症の脅威により、初期対応者を感染から防護し、これらの対応者に感染性病原体による影響を阻止し得る治療法を身に付けさせるための革新的技術や能力の必要性が高まっている。感染症に起因する最近の公衆衛生上の緊急事態に対する現行の対処方法では、効果的な予防策・治療方法は生み出されていない。H3N2(インフルエンザ)、エボラ、ジカ・ウィルスのような最近の大流行の例では、救命策の展開と効率という点で顕著な遅れが目立つ。
感染症増大による脅威に対処するとともに、あらゆるハイリスク環境での支援を提供するため世界各地に常時配置されている国防総省職員に適切なの能力を身に付けさせることを目的として、DARPAは「パンデミック防止プラットフォーム(P3)」プログラムを立ち上げた。
2017年に開始されたP3プログラムでは、拡散してパンデミックに至る前に、あらゆる感染症の流行拡散を阻止する方法を探る。P3プログラムによる資金支援を受ける研究機関は、デューク大学、ヴァンダービルト大学、Medlmmune社、Abcellera Biologics社などである。
本プログラムの下で、P3実行チームは徹底したパンデミック対応プラットフォームに必要な技術の開発に当たる、それには病気に対する抗体発見のためのウィルスに関する研究能力や治療製品候補の最終評価・試験などが含まれる。これらのチームは感染症の病原体に対して最大の効果をもたらすような抗体を迅速に発見し、最適化する能力の実証試験を行う。P3チームにはさらに、核酸技術を用いた抗体の増加を実現させることで、投与後3日以内に病原菌に対する防護が可能となるに十分な抗体の血清濃度を達成するための技術の開発任務が課せられている。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]