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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2018/03/13
- 抄訳記事公開日:
- 2018/04/12
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科学技術部の再編とイノベーションの加速目標
- 本文:
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2018年3月13日付の「中国科学報」ネット版は、「国務院機構改革において科学技術部を再編し、中国におけるイノベーションの加速を図る」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
3月13日、国務院機構改革提案が第13期全人代第1回会議に提出された。科学技術分野においては、科学技術部は行政機関である国家外国専門家局を統合し、また、国務院直轄の国家自然科学基金委員会を管轄するようになった。
中国政府は、イノベーションが経済発展を牽引する第一の原動力であり、現代化経済体系を構築するための戦略的な支援ツールと認識している。同提案によると、この改革は、科教興国戦略(科学技術と教育によって国を興す)、人材強国戦略、イノベーション駆動発展戦略をより有効的な実施、国家イノベーション・システムの構築、科学技術資源の配置を最適化、ハイテクイノベーション人材の育成と誘致の推進を目指している。
一部の代表委員は、「科学技術の使命は真実を追究し、最大限の努力を尽くすことである。イノベーション駆動発展戦略を着実に実施するために、技術革新と体制の改革という双輪駆動を実施し、科学技術と経済の結合を促進し、科学技術イノベーションの効果倍増を発揮しなれればならない」と表明した。
一部の科学者は、「同改革案は科学研究経費の有効的なサポートと管理において有利であり、研究者のプロジェクト獲得に向けてのエフォートと時間を節約し、ホットな研究プロジェクトの立ち上げや支援の重複を避けることができると同時に、まだ注目されていない重要な研究内容が効果的なサポートを得ることができないという状況を防止できる」と述べた。
同提案は、再編後の科学技術部の主な職責を明確にした。具体的には、国家イノベーション駆動発展戦略方針、科学技術発展、基礎研究計画及び政策等の立案・組織・実施、国家イノベーション体系建設と科学技術体制改革の統一計画・推進等が職責として含まれている。
全国政協(全国政治協商会議)委員兼中国科学院空間科学・応用研究センターの呉季研究員は、「今回の機構改革は、基礎研究分野における国家の統一計画に対して有利に動き、政府主導による基礎研究を強化し、重大な先端科学に向けて科学研究者を牽引し、より早くブレクスルーが実現することを待ち望む」と述べた。
[JST北京事務所]