[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2018/04/03
抄訳記事公開日:
2018/05/22

2016年の米国での博士号授与数が史上最高レベルに

Number of doctorates awarded by US institutions in 2016 close to all-time high

本文:

4月3日付けの国立科学財団(NSF)による標記記事の概要は以下の通りである。

NSF内に設置されている国立科学技術統計センター(NCSES)が、博士号取得者調査(SED:Survey of Earned Doctorates)の2016年度の報告書を公表した。SEDによると、米国の機関が2016年に授与した研究博士号は5万4,904件であった。1957年のSED開始以来、科学工学(S&E)分野で授与された研究博士の数は非S&E博士号の数を上回っており、その差は広がっている。1957年にはS&E博士号は全博士号の65%であったが、2016年には75%を占めている。

最新のSEDの結果は以下のとおりである。

・2016年に授与された博士号の研究領域別シェアをみると、ライフサイエンス(約23%)、エンジニアリング(17%)、心理学・社会科学(16.5%)が続き、人文科学は10%であった。

・大学院入学から博士号取得までの期間は、過去20年間ですべての研究領域で短縮されてきているが、非S&E分野の方がS&E分野よりも長くかかっている。

・米国民及び米国永住者に与えられたS&E博士号の数は、2015年以降で2%、2006年以降で39%増加している。また、米国ビザ保有者に与えられたS&E博士号の数は、2015年以降で2%、2006年以降で20%増加している。

・2006年から2016年の間のビザ保有者による博士号取得は、特定国の出身者に集中しており、71%が10カ国で占められ、中国、インド、韓国の上位3カ国で54%を占めている。

・2002年以来、米国民と米国永住者に授与された博士号は、その過半数以上が女性に対するものであり、ビザ保有者に授与された博士号全体では、その30%以上が女性に対するものであった。

・1996年から2016年にかけてS&E分野の博士号を取得する女性の数は84%増加した。

・米国民及び永住者であるアフリカ系アメリカ人/黒人に授与された博士号の数は、2006年から2016年にかけて32%増加した。同じ期間、ヒスパニック/ラテン系の米国民及び永住者に授与された博士号は67%増加した。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]