[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
外務省
元記事公開日:
2018/02/08
抄訳記事公開日:
2018/06/18

英国宇宙企業が東南アジア諸国の課題対処を支援

New projects see UK space firms tackle Southeast Asian challenges

本文:

英国外務省(FCO)の2018年2月8日付標記報道発表の概要は以下のとおり。

このほど発表された英国宇宙庁による1,100万ポンドのファンディングにより、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナムにおける森林火災、デング熱、違法操業(漁業)の対策に英国の専門能力が活用されることになり、この地域全体に利益をもたらすと見られている。

熱帯森林火災の弊害は東南アジアの2,000万人以上の住民に及び、住民の健康に悪影響を及ぼすばかりでなく、世界的なCO2排出量にも関わっている。火災の多くは泥炭湿地地域で発生するが、インドネシアおよびマレーシアにおける本プロジェクトでは衛星を活用して(林冠の下にある場合でも)泥炭の状況地図を作成する。この方法で水位のレベルを監視することで、火災のリスクを大幅に減らすことができる。

ファンディング対象の第2のプロジェクトでは、地球観測データがベトナムにおけるデング熱流行の早期警戒システムに活用される。早期検知により、公衆衛生当局は最も必要なところに資源を投入することができる。本プロジェクトではまた、一定範囲の気候変動シナリオの下でのデング熱の予測を提供する。地球観測データ並びに気候予測および地表モデルを関連付けすることで、今後のデング熱の流行の可能性に対する様々な要因(水利、土地利用、気候など)の影響が今回初めて予測できることになる。

衛星技術・データはフィリピン政府により、支配海域での違法・無報告・無規制漁業の対策に活用される。この業務は漁業セクターの持続可能性とそれによって生計を立てている400万人の住民を支援することが目的である。本プロジェクトでは、海上での特定船舶の位置、時間、挙動を把握するために、衛星データを含む多様なデータ源を活用する。

英国宇宙庁の「国際パートナーシップ・プログラム」はビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)のグローバルチャレンジ研究基金(GCRF)の一部である。GCRFは英国政府からの15億ポンドの基金で、発展途上国に影響を及ぼすグローバルな課題に関する先端研究やイノベーションを支援する。

[DW編集局]