[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立衛生研究所(NIH)
元記事公開日:
2018/05/10
抄訳記事公開日:
2018/07/12

国立加齢研究所(NIA)がアルツハイマー病研究サミット2018を開催

NIH summit delivers recommendations to accelerate therapy development for Alzheimer’s disease

本文:

5月10日付けの国立衛生研究所(NIH)による標記記事の概要は以下のとおりである。

NIH傘下の国立加齢研究所(NIA)は、3000人以上の参加者を得てアルツハイマー病研究サミット(Alzheimer’s Disease Research Summit)2018を開催し、約100の勧告を取りまとめた。

産学官やNPOの専門家がまとめた同勧告は、アルツハイマー病や関連認知症に関する優先事項の決定に必要とされる学際的総合研究課題のロードマップを提供している。勧告はまた、あらゆる段階にある患者に向けて、緊急に必要な治療を提供できる、複数の利害関係者が参画する共同研究環境の構築に向けた継続的な取り組みへの指針となる。

本勧告は、2012年、2015年のサミットで確立された枠組みを踏襲しており、疾病の異質性を理解するために必要なアプローチ、ツール、インフラ、パートナーシップを重要視し、実験の厳密性・再現性を向上させ、実験的・計算論的アプローチやオープン・サイエンス的実践の普及により治療方法の開発を加速するとしている。

本勧告における重要トピックは以下のとおりである。
・病気の複雑かつ多様な要因のより深い理解
・個人のリスク特性に合わせた、症状や根底にある病気プロセスへの介入方法を開発するための精密医療研究
・研究基盤の強化と治療開発を加速する橋渡し方法の開発
・アルツハイマー病の多様な病態を標的とする新規治療薬の開発支援
・効果的な予防策推進のための、環境と遺伝的・生物学的要因との相互作用の影響に対する理解
・デジタル技術とビッグデータ・アプローチを活用した疾病初期マーカーの発見
・オープン・サイエンスの原則に基づいた新たな研究エコシステムの構築

[DW編集局+JSTワシントン事務所]