[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2018/06/11
抄訳記事公開日:
2018/07/19

KATRIN(カールスルーエ・トリチウム・ニュートリノ実験装置)稼働

Neutrinos kommen auf die Waage

本文:

カールスルーエ・トリチウム・ニュートリノ実験装置であるKATRIN(Karlsruher Tritium Neutrino Experiment)が稼働することになり、これに関しドイツ連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

カールスルーエ工科大学(KIT)でKATRINが稼働する。世界で最も正確なニュートリノの測定装置であり、物理学者たちはこれによってニュートリノの最大の謎の一つである質量を解明しようとしている。これによって宇宙を構成する物質への手がかりを得ることになる。

カルリチェクBMBF大臣談:「KATRINは素晴らしい実験であり、宇宙に関する知識の重要なパズルの一つを埋めてくれることになります。KITおよび関係協力機関の皆様に祝意を表します。計測フェーズのスタートと初の研究成果を期待しています。こうした重要な実験設備が存在することは、研究拠点としてのドイツを強化するものであります」。

KATRINには合計6カ国から150人以上の研究者が参加している。BMBFはその資金の75%を負担する最大の資金提供者で、施設建設に約5,000万ユーロを投資している。加えてBMBFは、複数の大学が参加する共同研究を通じてKATRINを助成している。加えて、世界最大の超真空タンク、低温ガス用の高精密流量計、その他実験に必要な計測技術等が作りだされている。こうしたハイテクの恩恵を産業界や社会全体が受けている。流量計の技術は将来の燃料電池車用の水素供給スタンド等に活用できる。

[DW編集局]