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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 米国科学振興協会(AAAS)
- 元記事公開日:
- 2018/05/30
- 抄訳記事公開日:
- 2018/07/27
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DOE科学局とARPA-Eの予算が史上最高額に
Energy Funding Notes: In Senate, More Good News for Office of Science, ARPA-E
- 本文:
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5月30日付けの米国科学振興協会(AAAS)による標記記事の概要は以下のとおりである。
米国連邦議会上院は、ホワイトハウスによる厳しい研究開発予算案を拒否する一方で、エネルギー省(DOE)科学局とエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)双方の機関に対する史上最高額の予算案を可決した。
先週、30対1の票決で承認された上院歳出委員会のエネルギー・水資源開発歳出法案では、ホワイトハウスによるDOE研究開発予算の急激な削減案を押し返し、これらの削減または廃止を「近視眼的」であるとしている。上院の法案の概要は以下のとおりである。
・DOE科学局(Office of Science)
基礎研究プログラムは守られ、DOEの基礎研究部門である科学局には、2019年度に67億ドルが配分され、2018年度比6.2%、3億9,000万ドルの増加となる。この数値はホワイトハウスの要求額を13億ドル上回っており、このとおりになれば、予算は過去最高金額となり、ほとんどの研究プログラム予算が増加する。最も予算増加が見込まれるのは、2018年度より21%の増加となる「先進科学コンピューティング研究(Advanced Scientific Computing Research)」であり、これには、エクサスケール・コンピューティングイニシアチブ、アルゴンヌ国立研究所とオークリッジ国立研究所のコンピューティング施設、および、バークレーの国立エネルギー研究科学計算センター(NERSC)が含まれる。
・ARPA-E
下院と同様に上院においても、ホワイトハウスによるARPA-Eの廃止要求は拒絶されたが、下院法案とは異なり上院法案では、ARPA-E予算は増額となっている。上院法案のARPA-E予算は3億7500万ドルとなり、前年比6.1%の増加で史上最高となる。上院予算では、自動車用材料研究、太陽電池製造イノベーションプログラム、住居用および商業用建物のエネルギー効率向上のための研究開発の予算がかなりの増額となっている。クリティカル・マテリアル・ハブや淡水化研究ハブのほか、4つの製造イノベーション研究所も廃止をまぬがれた。逆にDOEに対して第5、第6の研究所設立を促している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]