[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
元記事公開日:
2018/07/19
抄訳記事公開日:
2018/08/23

アルトマイヤー連邦経済大臣「AIは製造業における成長に寄与」

Altmaier: „Künstliche Intelligenz maßgeblich für Wachstum im produzierenden Gewerbe“

本文:

7月19日連邦経済エネルギー省(BMWi)の委託による報告書が発表され、AIが工業国ドイツに大きなチャンスをもたらす可能性が示された。AIはドイツの製造業の総付加価値を今後5年間に約320億ユーロ増加させる可能性を有している、というもので、AIはこの期間に予測される全成長の1/3を担う、としている。

アルトマイヤーBMWi大臣談:「AIは工業国としてのドイツにおける製造業を根本的に変化させるイノベーションの鍵である。未来の工場では機械は自律的にそのメンテナンスを要求し、無人の輸送車は自身でロジスティックの流れを管理し、サービスロボットは組み立て作業でヒトを支援する。 “AI Made in Germany“を達成し、AIが可能とする付加価値をドイツで実現したい。目標はAIだけでなく、研究、サプライヤー、ユーザー、起業の世界的トップ拠点となることである。そのために傑出した研究成果を産業界のビジネスモデルへ移転すること、すなわち実用化に向けて加速させなければならない。AI戦略によって連邦政府は、如何にすればAIがドイツの成功史となりうるのか、という問題への有力な解を形成していくことになる」。

「AIの製造業におけるポテンシャル」と題する同報告書は、ドイツ経済の支柱である生産領域に注目し、AIのポテンシャルを考察している。加えてAIの影響を製造業の様々な付加価値創造段階ごとに分けて調査し、ビジネス専門家がAIサプライヤー企業とユーザー企業を評価している。また基礎研究と技術移転の関係機関の所在地を地図によって示している。

報告書によれば、製造業では大企業の約25%がAI技術と取り組んでいるが、中小企業では中小企業はAIの利用に当たってはドイツあるいは欧州のサプライヤーとの協力を優先させる傾向が、サプライヤー側はこの拠点有利性というものを意識していない。一方国際比較においては、品質管理、スマート・オートメーションやセンサー技術、言語認識と処理、認識特性のモデル化におけるドイツの指導的役割を認めている。

製造業におけるAIの利用を妨げる事項として、人材不足、研究成果の産業界への移転の遅滞、そしてアカデミアからのスタートアップがあまりに少なすぎる等を挙げている。

調査はベルリンのVDI/VDEイノベーション技術GmbHによって実施された。本文は下記のURLから無料でダウンロード可能。

https://www.bmwi.de/Redaktion/DE/Publikationen/Studien/potenziale-kuenstlichen-intelligenz-im-produzierenden-gewerbe-in-deutschland.html

[DW編集局]