[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2018/06/26
抄訳記事公開日:
2018/08/28

抗菌剤耐性分野の革新的な中小企業を支援する10項目の方策

Résistance aux antimicrobiens : BEAM Alliance formule dix mesures de soutien aux PME innovantes

本文:

6月26日付国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は以下のとおり。

2016年の JPI-AMR 多国間ワーキンググループ公募で選抜された”BEAM Alliance”は、抗菌剤耐性の分野で革新的な製品を開発している約50の欧州中小企業の代表である。中小企業とその研究開発活動を効果的に支援するために、BEAM Allianceはステークホルダー(ファンデイング機関、国際ネットワーク、政府等)に向けた10項目の戦略的方策を策定している。

WHO、国連、G20諸国、そして多くの欧州当事者にとって、抗菌剤耐性の課題は今や優先課題である。この分野における既存のそして将来の取り組みを統合する目的で、抗菌剤耐性に関する共同プログラム・イニシアティブ(JPI AMR)では、2016年に 「多国間ネットワーク」プロジェクト公募を開始した。BEAM Allianceをはじめとする資金支援を受けたワーキンググループは、現状の問題とそれらの潜在的な解決策を特定するべく、予測分析、白書、提言のほか、ベストプラクティス・ガイドを作成する。

中小のバイオテクノロジー企業は、革新的な方法や製品の開発に積極的に参加しており、抗菌剤耐性との戦いにおいて重要な役割を果たしている。ANRの資金支援を受けてDa Volterra社が統括する BEAM Alliance は、中小企業の規模と制約に合わせて特定の資金調達源へのアクセスを強化することを主目的とした10項目の提言をしている。例えば次のような提言である。

・研究開発努力を奨励し、革新的な治療戦略の策定を促進するために、本ネットワークではまず研究開発の主要段階で投資家に対して直接的または間接的な利益を提供することを提唱している。

・医療技術の評価は、(例えば感染や病原菌の耐性現象の防止に関して、または副作用の低減に関して)満たされていない多くの医療ニーズを考慮に入れるなど、この分野の特異性にも適応する必要がある。BEAM Allianceは、規制当局に対し、特にバクテリオファージの使用などの革新的なアプローチの評価にも同様の手順を適用するよう求めている。

[DW編集局+JSTパリ事務所]